2018年8月19日日曜日

東北の魔術師

昨日は野球においてアマプロ問わず、劇的シーンを初めて見た。あの「2ランスクイズ」は一瞬の出来事だった。

絶妙スクイズ 金足農業の選手は良く鍛えられているのがわかる

18日の準々決勝第4試合で、金足農(秋田)が劇的に勝って4強の最後のイスを射止めた。1点を追う九回無死満塁から2ランスクイズを成功させ、近江(滋賀)にサヨナラ勝ち。相手の意表を突いたからこそ成功したが、実は金足農の中泉一豊監督(45)にとっても予想外のプレーだったという。

九回は先頭からの連打と四球で塁が埋まった。打席には9番の斎藤璃玖(3年)。中泉監督は3球目にスクイズのサインを出した。これは「まず1点」と考えての作戦だった。

普通は無死満塁でスクイズは出しにくい。よほどいいバントでなければ、フォースプレーで本塁アウトになるからだ。中泉監督は「斎藤のバントの精度」にかけた。チーム内でもバントがうまい数人に入る。実際、三塁前へ絶妙のバントを転がした。三塁走者はまず生還。相手の三塁手はホームをあきらめ、一塁へ投げた。この時、二塁走者の菊地彪吾(同)が勢いよくホームへ突入してきた。


菊地彪はチーム一の俊足だ。だが、「まず1点」としか考えていなかった中泉監督は、2人目の走者に気付いていなかった。「正直、見ていませんでした。気付いたのは(塁間の)3分の2くらい来たところでした。選手の判断です」。そう言って苦笑いしたという。

東北の魔術師は6回表近江攻撃1アウトのときにも妙技を発揮したのである。
近江のバッターがバント、その球は吉田投手の頭上から真っすぐ落下してきたときに起こった。
吉田投手はその球が地上に落ちるのを待ったのである。落ちて直ぐ、2塁に送球→1塁に送球、そして併殺チェンジとなった。瞬時に状況を判断し最適な方法を採りそのモーションに移る、これができる投手は何と素晴らしいかである。
今時、公立高校の、それも農業高校がこれほど甲子園で活躍することは滅多にない出来事だろう。あっ晴れ痛快である。

明日も頑張れ!

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