2017年9月6日水曜日

車いらない免許もいらない

昭和35年頃だろう、映画で青大将や若大将が活躍した時代があった。青大将はオープンカーを乗り回して女たちの人気の的、おぼっちゃまの若大将は高級な大型セダンだったか。
俺もいつかはあんな車を持ちたいと、叶うはずのない憧れがあった。
それから10年、1000ccのサニーが欲しくてたまらなかった俺も、中古車だったがマイカーの所有者になった。ということは、国民が30前後で車が持てる時代が到来した。

その10年後、昭和55年頃になると高校を卒業して間もないアンちゃんたちが、シャコタンに改造した車を自慢げに運転していた。給料のほとんどを車に投入した世代がいた。
ところが、ここ数年来から、若者の車離れが目立つようになったという。
 

調べてみるとなるほどそーかと思われることが多々あることが分かった。
かつて免許証を持っていない者は昭和のイザリと嘲笑された。それが今、そんなことをいう人間は時代遅れの馬鹿者扱いである。

今日、若者の「車離れ」以上に深刻なのが「免許離れ」だという。不況の影響もあるようだが、もはや車の購入以前に、教習所すら通わず、免許を取得しない「免許離れ」が深刻な問題となっている。
今や若者の余剰資金(生活や貯金以外の、自由に使えるお金)の使い道として優先順位が高いのは、車以外の趣味への投資や、就職に有利な資格取得なのである。

今や一部を除いて、就職にも「要普通免許」と条件に掲げる会社は少なくなったようだ。ゆえに自動車免許取得は後回しとなる。
我々が若いころ、スマホもなければパソコンもなかった。自由時間が有り余っていた。だから車の運転免許を取り、日本全国ドライブしたいという夢を持った。今と価値観が全然違っていた。
車に興味があるかどうかを調査したデータがある。


約半数の人間が車に興味がないという結果となっている。
なんでこうなった?
SNSの発展により誰もが自分の情報を発信できる時代がやってきた。
写真や文章をネットに投稿することで権威性を出していくのが今の時代。
何百万もする車を得ることで作り上げていた権威性は、誰でも無料で触れられるインターネットにとって変わられたのである。 
それと、雇用形態の変化の影響も強く作用している。


非正規労働者が40%。低賃金で不安定な就労では、車を持ちたくても持てない。
さらに車の価格が急上昇した。


3年前から小型乗用車の価格が100万円も高くなった。
それに若者の絶対数の減少がある。
若年層そのものの数が少ないため、むしろ自動車メーカーの方が若者のニーズを積極的にくみ取る必要がなくなったと考えても不思議はない。
車離れはまだまだ続く。

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