2017年9月28日木曜日

深海に宝の山あり日本が資源大国に!

日本は資源がない国で、そのほとんどを輸入に頼っていると学校で教わって60年もそう信じてきた。ところがである。2,3年前から太平洋や日本海の海底に膨大な資源が眠っているということがメディアで報道されるようになった。
日本海ではメタンハイドレートと称されるメタンの凍結氷柱が発見され、採取にも成功したという。
その規模は消費量の100年分、120兆円というから驚きである。

そして一昨日の新聞では、資源エネルギー庁が沖縄海域で海底1600mにある熱水鉱床から採取機械を投入して資源採取に成功したと報じた。


北國朝刊9/26

海底1600mで作業する集鉱機
資源エネルギー庁HPより
世界で初めて海底熱水鉱床の連続揚鉱に成功しました~沖縄近海で海底熱水鉱床の採鉱・揚鉱パイロット試験を実施~
本件の概要
経済産業省及び(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、採掘・集鉱試験機を用いて海底約1600mの海底熱水鉱床を掘削・集鉱し、水中ポンプで海水とともに連続的に洋上に揚げる世界初の採鉱・揚鉱パイロット試験を沖縄近海で実施し、成功しました。この試験の成功は、海洋鉱物資源開発に必要となる技術の確立に向け大きな一歩となります。今後、本試験成果の他、資源量評価、環境調査等の調査結果を踏まえて、平成30年度に経済性評価を行います。
1
.背景
沖縄近海等に分布する海底熱水鉱床は、我が国固有の資源であり、これらの開発が可能になれば、鉱物資源の大部分を海外に依存している我が国にとって、これら資源の新たな国内供給源として期待されます。
経済産業省は、「海洋基本計画」(平成25年4月26日閣議決定)及び「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」(平成25年12月24日経済産業省策定)に基づき、我が国周辺海域での海底熱水鉱床の資源量調査、生産技術に関する基礎的な研究・調査等の取組を進めています。
2.採鉱・揚鉱パイロット試験の概要
沖縄近海において、試験サイトの地形や環境の特性を調査した上で、8月中旬より準備を開始し、9月下旬までの海象条件が良い時に、複数回に分けて、事前に採掘試験機で掘削・破砕した鉱石を、集鉱試験機で海水とともに集鉱(吸引)し、水中ポンプ及び揚鉱管を用いて、水深約1,600mの海底から洋上まで連続的に揚鉱し、この一連のシステムの技術的検証やデータの取得を行いました。

本試験は、実海域で鉱石を海水とともに連続的に揚鉱する技術を適切に検証し、データを取得するため、水中ポンプの閉塞防止を目的とした鉱石の事前破砕、海水に対する鉱石の濃度の手動調整、海象条件が整った期間のみの実施等、試験の目的に即して条件を整えた試験となっています。
なお、本試験の実施に当たっては、事前に周辺環境への影響を検討し、深刻な影響が生じないことを慎重に確認するとともに、試験中及び事後にも環境モニタリング測定を行い、環境への影響を評価します。

3.今後の予定
本試験の結果の取りまとめとして、採鉱・揚鉱技術に係る商業化に向けた今後の課題を抽出するとともに、選鉱・製錬技術も含む生産技術の検討を進めつつ、併せて、資源量調査、経済性評価、環境調査の検討等を進め、海底熱水鉱床の商業化に向けた取組を総合的に推進していく予定です。

一方、メタンハイドレート関係は以下のとおりである。
メタンハイドレートは、低温かつ高圧の状態で水の分子がメタン分子を包み込む形で組成された固体結晶です。見た目は氷のようですが、火を点けると燃えるため「燃える氷」とも呼ばれます。メタンは、石油や石炭に比べ、燃焼時の二酸化炭素排出量がおよそ半分程度であり、環境対策に有効なエネルギーと考えられています。

現在、資源エネルギー庁は、日本海側の新潟県沖と能登半島沖での採掘調査を行う準備を進めているところです。日本海側のメタンハイドレートは、海底の表層に存在し、特に富山湾では、水深500メートルと他の埋蔵海域に比べ浅く、生産に適していると期待されています。生産における今後の課題は、海洋環境に与える影響や安全な精製過程の研究とコストダウンなどが考えられます。

これらの条件を克服することが商業化の前提となるでしょう。2014年度のメタンハイドレート開発促進事業の政府予算は127億円であり、さらに補正予算で20億円が追加されました。政府としてもメタンハイドレートを次世代のエネルギーとして期待しています。

最低でも120兆円の価値がある。
2018年には商業化も
将来的にメタンハイドレートの総生産量は、回収率を約3分の1と想定して4・1兆立方メートルと推定され、金額的には最低でも120兆円を超えると言われています。年間推定生産量は約500億立方メートル、金額にして1兆5000億円。経済波及効果は合計3兆円に上ると考えられています。

2007年に制定された海洋基本法に基づき、2013年に制定された海洋基本計画では、2018年に商業化することと、2023年以降は民間企業主導による開発に移行する目標を立てています。

現在、天然ガスの多くは、中東やオーストラリア、ロシアなどからの輸入に依存しています。しかし、戦乱などの事情により輸入が制限されることになっても、メタンハイドレートの開発を続けていれば、自前のエネルギーを持つ道が開けます。

昨日、「希望の党」というのが立ち上がったが、深海の宝の山の開発こそ日本の希望である。



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