2017年9月11日月曜日

「三角乗り」ってわからないだろうなぁ

小学4年生の頃だったと思うが、家に親父の自転車があったので乗ってみたくなった。
時は昭和27年だから年齢10歳。当時の自転車は頑丈に作られていた。だから重い。
ハンドルを持つのもほとんど背伸び状態になった。それにサドルがとんでもない高さに思えた。
うちの子供にしろ、孫にしろ、自転車の乗る練習は子ども用で補助輪が付いていたもので始めた。だが、我々が子供の頃には子供用自転車など、どこにもなかった。
重かろうが、背伸びしようが、大人の自転車に乗るしかなかったのだ。

大人用の自転車はサドルが高くて、足が地面どころかペダルにも届かない。
そこで行われたのが、今では伝説の「三角乗り」であった。

三角乗りは、右足を三角空間に通して右側のペダルへ乗せ、自転車を右に傾けながら左足で蹴って進み、少しスピードが出たら左ペダルへ乗せる。そして、右に傾けすぎた車体を少し左へ戻したりして走行する。
これはやってみると、それなりにバランス感覚が必要だし、何度か転倒してすり傷のいくつかつくるのは当たり前だった。
イラストで表すとそれはこんな状態になる。


このようになるまで、相当時間がかかったが、神社の境内で一人で黙々とチャレンジした。

年恰好が当時の自分を彷彿させる
今の時代、1万円前後で自転車が買えるが、六十数年前の当時も1万円以上した。中卒の初任給が1000円くらいの時代の1万円なのだ。
そのころに原付自転車が普及し始めた。

原動機付自転車
どんな自転車にも取り付け可能な優れものだった。今のアシスト付き電動自転車よりもバイクに近いものだった。

小学校6年になって、私は自転車通学を始めた。まだ、誰一人として自転車通学はしていなかった。そんな私をみて、半年後には2,3人が自転車通学を始めた。
その小学校は取り壊され鉄筋コンクリート造となったが、これも移転集約のため廃校となってしまった。

昭和がだんだん霞んでいく・・・。






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