2017年8月14日月曜日

火事場の馬鹿力が出た人、出なかった人

今朝の北國新聞に「9回の逆転劇に学ぶ」と題した運動部長杉山圭一郎氏の記事があった。
氏は先日の航空石川と木更津総合戦で9回表の航空石川が繰り広げた逆転劇の感想を述べている。人間、土壇場になれば馬鹿力が発揮することをその例として、航空石川の攻撃を上げた。

人間の脳にはパワーの出力を管理する「安全装置」が備わっているという。これ以上の動きは体が壊れると判断すれば出力が抑制されるそうだ。ところが、気持ちが高ぶれば安全装置が解除され、アドレナリンが一気に放出され、眠っていたパワーが全開するという。
これは科学的にも証明されているという。

いきなり火事に直面し、普通ではとても持ち上げることができない物をかかえて運び出したという話はよく聞く。なるほど理屈がわかったように思う。

昨日、世界陸上選手権で日本が400mリレーで銅メダルを獲得した。その陰に悲運に泣いた人間がいたのである。その人は知る人ぞ知るあのウサンボルト。
レース中、転倒したのだ。

ロンドンの夏は終わりを告げるこの時期、レース前に長時間待たされたようである。
脚が冷え切ってしまい、レース中痙攣を起こし転倒した。ボルトはこの大会で引退を宣言したのだが、余りの悲劇で終わってしまった。
常勝ボルトのポーズがもう見られないことは一抹の寂しさが漂う。
ボルトには火事場の馬鹿力が出なかった。




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