2017年8月1日火曜日

「町会長は1年しかやんないよ」は地域力低下を招く

町会は行政の下請け化のため加入率が急減というニュースをみたことがある。年間行事が多数あって、役員は参加が強制されるので町会を脱会したというニュースも。
行政の下請け化という事例を調べたところ、行政の配布物を町会が担っているという。何でも町会長が奥さんと二人で1000部も配達しているという。こんな事例は金沢ではないが、全戸配布の公民館報や地域の各種団体の配布物は町会が取り扱っている。それも、町会長自らが配布するケースは殆どない。各班の班長が各戸に配っているのが普通であろう。
町会を脱退したら、街路灯を撤去されたとか、ごみステーションの利用を禁止されたというケースもあるようだが、脱退する人間もそうだが町会のやりようにも問題がある。
当町会でも会費滞納で除名された人のごみステーション利用をどうするか役員会で議論したことがある。だが、使用禁止処分は見合わせた。村八の残り二分と考えた。

PTAや老人会にも加入すると役員をやらされるのがいやで加入しないという人が身近にも「いらっしゃる」のである。
特に町会長は最もやりたくない役職となっている。そこで苦肉の策として輪番制で強制的に選出できる地域が増えた。任期は最低の1年。吾が校下に23の町会があるが、その半数以上が任期1年の町会長である。世帯数が300を超える町会も含まれるのである。

町会長に就任して先ずやらなければならないことは、行事の執行ノウハウを学ぶことから始まる。5箱にぎっしり詰め込まれた過去の記録を取り出して、今何をしなければならないかを把握しなければならない。行事は待ったなし。次から次と「どうすればいいのか」という難問に直面する。
こうして1年はすぐ終わってしまう。そして交代。これでは地域全体の問題を把握し、どう対処するかを決めることができない。せめて3年やらないと、その地域は改善するどころか衰退していくのみであろう。

吾が町会長は5年目。40年間副会長もやったことがないと云われた人に町会長就任をお願いに行った。「今年は家庭の事情でできないが、来年ならやれます。以前、町会長をやった人からいずれ時期がきたら町会長をやってくれと依頼されていた」と快諾していただいた。来年は町会長をやるといったので今年は副会長をさせてほしい・・・と奇特な願いを出された。
その町会長曰く、「私の後任が決まった。〇〇氏の承諾を取ってある」と。そして、「その次も当たりを付けた。副会長の〇〇氏だ」と。

このように、各種団体の役員においても依頼する人の力量によっては快く引き受けてもらえるのである。
せめて町会長は3年引き受けてもらいたいと強く願っている。


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