2018年6月5日火曜日

乗客3人がバスを止め重大事故回避

大型バスが高速道路を走行中、突然蛇行しはじめ対面交通のセンターライン上に立っているポールを次々になぎ倒し、反対側の側壁にあたり、その反動でまたポールに当たりながら走行するバス。乗客が異変に気付き運転席を見ると運転手がぐったりして動かない。
乗客3人がバスを何とか停車させようと運転席で必死になって行動した。

そんな事故が城端付近で発生した。
3日午後2時40分ごろ、富山県南砺市内の東海北陸自動車道を走行していた大型観光バスが対向車線側へ逸脱したことに乗客が気づいた。運転者は疾病原因で意識を失っており、乗客によってバスは停車したという。


富山県警・高速隊によると、バスが停車したのは南砺市上見付近で片側1車線の対面通行区間。バスはこの手前から約2kmに渡って蛇行を繰り返していたが、乗客が異変に気づいて運転していた54歳の男性に声を掛けたところ、男性はすでに意識を失った状態だった。


このために乗客3人が手分けしてハンドルやブレーキを操作してバスを路肩に停車させたが、蛇行した際に側壁などに接触しており、これによって転倒した別の乗客3人が打撲などの軽傷を負った。運転していた男性も近くの病院へ収容されたが、くも膜下出血で意識不明の重体となっている。


バスは岐阜県内から石川県内へ向かう途中だった。警察では運転中に体調を急変させたものとみて、勤務先に事情を聞くなどして事故発生の経緯を詳しく調べている。
今回は観光バス、それも昼間の運行だったから乗客も異常な事態にすぐ気がつき、連携して対処にあたることができたものの、これが乗客のほとんどが眠りについている夜行高速バスだったとしたならば、もっと重大な事故に発展していたかもしれない。

このバスの運転手は12日連続で勤務していたという。法定では14日以内となっているが、違反ではないもののやはり連続勤務の影響があったと見るのが普通だろう。
バスツアーに参加する機会が多いので、このような事故があったことを聞くと何だか恐ろしい。


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