2018年6月10日日曜日

CT専門医の所見を無視されたがん患者が死亡

「がん見落とし2人死亡 千葉大病院、CT判断ミス」というニュースがあった。
小生は胃の内視鏡検査で念のためCTスキャンをしましょうと云われて、その画像を見た胃腸科の医師は、「全然問題はありません」と診断された。ところが翌日、胃腸科の看護師から家に電話があり、明日もう一度来てくださいと連絡があった。

胃腸科の医師が、「放射線科の専門医が画像をチェックしたところ、腎臓に異常が認められると指摘があった。泌尿器科で検査してください」といわれ、MRIやCT検査で腎腫瘍と判断され切除の手術を先月受けた。
千葉大の医療システムが医科大と相違しているため、この事件は発生した。

千葉大病院(千葉市)は8日、患者9人のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断でがんの所見を見落とすなどして、4人の治療に影響があり、このうち2人が死亡したと発表した。死亡したのは腎がんの60代女性と肺がんの70代男性。女性はがんの治療開始が4年以上遅れた。病院は「診療科の複数の医師が、自身の専門領域だけに着目して診断したため、他の部位のがんを見落とした」と原因を説明した。
 

病院によると、9人は正式報告があった時点で30~80代の男性5人と女性4人。60代女性は2013年6月に炎症性腸疾患のCT画像で腎がんの所見があったが、担当医が腸に着目して見逃し、17年10月に他の病気の再検査でがんが発覚。同12月に死亡した。山本修一病院長は「最初のCT検査後に治療していれば、死亡しなかった可能性がある」と述べた。


がんの進行は個人差があるが、4年も経てば相当悪化したのだろう。自分に置き換えれば、自覚症状もない腎腫瘍であっても、4年も放置すればどうなっていたか考えると恐ろしい。
群馬大でも腹腔鏡手術で数名の患者が命を奪われた。これも医療システムが正常に構築されていないために生じた。
医療機関はどこも同じではない。受診する時はよくよく慎重に医療機関を選択すべきだろう。



0 件のコメント: