2018年6月21日木曜日

救命ドローン

最近のテレビドラマでもドローンにより迫力のある映像が映し出されている。カメラの性能も向上して映像も大型撮影カメラに劣ることはない。
このドローンの利用だが、農薬散布には実用化されているし、宅配便にも利用できないか研究中だという。

最も利用価値が高いと思われるのが、AED運搬ドローンである。もし、自分の近くで誰かが心停止して昏倒した時、あなたはどうするか、AEDが近くにあるとは限らないのが普通であろう。
急病人が発生した際は一刻も早い救急車の要請が必要だが、そもそも僻地だったり、事故で立ち往生している高速道路上では救急車の到着が困難。そんな状況でも、電話から1分足らずでAEDを搭載したドローンが空から駆けつけて、ドローンのカメラを通じて救急隊員が的確に指示までしてくれるのが「Ambulance Drone(救急ドローン)」である。

携帯電話で1分でかけつけるAEDドローン
現在開発中のプロトタイプは1時間に100kmを飛行することが可能。「救急ドローンの迅速な対応によって生存率を8%から80%まで上昇させることができます」という。日本でもAEDを設置する場所は増えているが、どこにでもあるわけではない。カメラとマイクを通じて専門家が指示をしてくれる救急ドローンが実用化されれば、今まで救えなかった多くの命を助けることができそうである。将来的には装備を変えることで水難事故の救助・糖尿病・呼吸器の病気などにも対応可能な、空飛ぶツールボックスになるとのことである。


また、こんなニュースもあった。
定員2名の人員救助用ドローンが試験飛行に成功
Tactical Roboticsに任せておけば、救護ヘリのミッションにこれ以上の人員を送る必要がなくなります。Urban Aeronauticsの子会社であるTactical Roboticsは、人手を使わず2人の負傷者を運搬できる自動航行垂直離着陸ドローンCormorantの「実戦を想定した」試験飛行を成功させました。人が行うのは、負傷者を乗せることだけです。意識のある負傷者と会話をするためのビデオカメラが搭載されていますが、飛行自体は無人で行われます。


もともとこのドローンは最前線で軍を支援するためのもので、32キロメートルの距離を飛行できます。しかし、一基のターボシャフトエンジンと2基の可動式ローターにより、時速160キロを超える十分な速度で迅速に移動できます。またこれは、ヘリコプターでは耐えられないほどの強風の中でも運行が可能だと、Tactical Roboticsは話しています。この目立つ形が敵の攻撃目標にならないかという心配は無用です。カーボンファイバーの機体はレーダーに映りにくく、排気を冷却する仕組みによって、赤外線による探知もされにくくなっています。

この航空機はイスラエル国防軍のために開発されました。Tactical Roboticsがイスラエルの会社であることを考えればうなづけます。他の国の軍隊がCormorantを欲しがるのは、目に見えています。そしてこの技術は、理論的には民間の病院にも転用できるはずです。空飛ぶ救急車は、もうすぐそこまで来ています。

アメリカでも二人乗りの救急ドローンが開発中だという。


軍用ドローンよりこちらの方が乗り心地がよさそうである。
しかし、このタイプだとドローンの発着する場所がかなり広い場所が必要だと思われる。
自宅の周りを見ても広いスペースが見当たらないのが普通だろう。路上は通行止めにしないと無理。公園でも誘導しないと着陸は困難。さて、どうしたものか。

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