2020年10月27日火曜日

お寺の屋根の葺き替えだけで1億4千万円!

 何年か前に朽ちかけたお寺の屋根の写真を見たことがあった。門前町だったと頭の隅に覚えていた。そのお寺は真宗寺院としては能登最古、最大とされている阿岸本誓寺だと今日知った。このお寺は藩政期には、加賀藩と配下寺院との取り次ぎを担う触頭(ふれがしら)として鳳至郡196ヶ寺を総括し、前田家の領民統治に重要な役割を果たしたという。

そんな由緒ある寺には見えなかった

このお寺は文化財であるため、修復費用に自治体の助成制度が活用出来るが、県指定文化財であるため、国指定文化財と比べて負担割合が大きく、本来であれば寺院の檀家からの寄附等によって修復できればよいのだが、過疎化により檀家数(門信徒:172名)も少なくなっているのが現状だという。本堂を包み込む見事な茅葺屋根は、全国でも三指に入るほどの大きさなのだ。

葺き替え事業費用のうち、文化財修復として県が2分の1、市と寺が4分の1ずつを負担。寺では過疎化などに伴う門徒の減少で負担が大きくなっていたことから、市はインターネットのふるさと納税サイトで寄付金を募った。

目標額達成!

修復資金の目処がついて着工

完成!

以下、記事引用

巨大な茅葺き屋根よみがえる 輪島の阿岸本誓寺 ふるさと納税活用

巨大な茅葺(かやぶ)き屋根で知られる真宗大谷派阿岸本誓(ほんせい)寺(輪島市門前町南)の本堂の屋根の修復工事が22日までに完了し、荘厳なたたずまいがよみがえった。総事業費は約1億4400万円で、市はふるさと納税制度を活用して募った寄付金1800万円を、門徒が減少する寺院の支援に充てた。

過疎化と信仰の無関心層が増え続けており、寺の存続が危ぶまれている。維持修繕費の調達が困難となっているのだが、輪島市によるネット募金は目標額が達成した。ネットの威力である。

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