2020年10月2日金曜日

世の中確実に変わる「建設技術革命」

最近になって時々耳にする言葉にICTというものがある。何の略語かと調べてみると、国土交通省が推進するi-Construction。3次元データを共通情報にICTを駆使して、土木建設業界の生産性を上げるだけでなく、魅力あふれる業界にし、とりわけ意欲と技術のある産業にしていくことが狙いだ。

これだけ読んでも「何のこっちゃ?」である。今朝の新聞に飯田高校生が、ICT建機の操縦体験 珠洲建設業協と連携授業という見出しの記事があった。飯田高と珠洲建設業協会の連携授業は1日、珠洲市若山町出田の若山川河川工事現場で行われ、1年生27人がICT(情報通信技術)を搭載した油圧ショベルの操縦を体験し、作業効率を高める最新テクノロジーや業界の魅力に触れた。

ICT建機の操縦を体験する生徒=珠洲市若山町出田
近年は協会加盟の企業に入社する同校生徒もおり、最新機器を活用した工事現場の省人化の取り組みに理解を深めてもらい、生徒の将来の進路選択や業界の担い手確保に生かそうと企画した。
生徒は若山川の洪水対策のための川幅拡張工事で使われているICT建機に乗り、オペレーターの指導を受けながら河川敷の土砂を深さ約50センチ、幅1メートルにわたって掘削する体験に臨んだ。一般的な油圧ショベルの操縦も体験し、工事の短縮や施工品質の向上に役立っているICT建機の特徴に触れた。

ICT搭載の建機は国内に急速な導入が進められている
土木建設業は労働時間が全産業平均に比べ18%長く、年間平均賃金は全産業に比べて24%低い。一時に比べて改善されたとはいえ、未だ勤務・労働条件は他産業に比べて厳しい状態を抜け出し切れていない。さらに労働生産性の低さも指摘されている。
製造業は20年間で労働生産性を2倍に上げたが、土木建設業はそれほど上がっていない。これは、建設投資が縮小する中で事業者数や就労者数はさほど減らなかったため、結果として生産性を上げる必要がなかったからである。

そこで全体の生産性を上 げ、従来の土木建設業に対する勤務・労働条件の厳しい仕事というイメージを払拭し、「希望」「休日」「給料」のある“新3K”産業に土木建設業を改革し、若い人がやってくる魅力ある産業に作り変えていく必要があるという。i-Constructionにはこうした課題と狙いがあるのだ。

自分の就職した時代から退職までの46年間で、最も変わったことといえば設計図面にしろ、予定価格算定書にしろ、その仕事はコンピュータに奪われたくらいで、施工作業は人力から大型機械化が進んだくらいである。
このICTという代物は、丁張りや現場測量をやめ、全ての作業を建設機械にお任せするというものである。GPSの誤差も数センチという。インターネットも世界の隅々までカバーできる時代だからこそ可能になった。
土木技術者のプロはいなくて良い時代になるのか?そんな訳ねぇと云いたいが・・・

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