2019年6月4日火曜日

人生100年時代、年金頼み限界

今朝の新聞各紙1面は「人生100年時代、年金頼み限界 ― 金融庁、2千万円蓄え必要と試算」というタイトルが躍った。
実はこの問題、目新しいことではないのだが、役所が取り上げたことに意味がある。
厚生年金の世代間不公平という大学教授が調査したデータがある。


左端が吾々世代。この表を見ると最も恩恵がある世代に位置付けられている。この表の見方が良く分からないのだが、1940年生まれが+3090万円、10年違いで+770万円と随分開きがある。それどころか、生まれが20年遅い年代はいきなりー260万円。これは生涯に受け取れる年金総額の比較だろうか。最も恩恵を受けている年代としては若い人ほど気の毒に思うのだが、恩恵を受けている筈の現状を考えた時、全く恩恵感がない。

金融庁の金融審議会は3日、長寿化による「人生100年時代」に備え、計画的な資産形成を促す報告書をまとめた。年金だけでは老後の資金を賄えず、95歳まで生きるには夫婦で2千万円の蓄えが必要になると試算。現役期とリタイア前後、高齢期といった人生の段階別に資産運用、管理の心構えを説いた。少子高齢化で年金の給付額の維持が困難だと政府自ら認め、国民の自助努力を求めた形だ。ただ投資には元本割れリスクもあり、金融商品の慎重な選別が必要となる。報告書は、男性が65歳以上、女性が60歳以上の夫婦の場合、年金収入だけでは月に5万円の赤字になるとした。

だから「こうせよ」というありがたーい表が付けられた。


老人ホーム入居、医療介護費用など全く考えたことがない。認知・判断力の低下にも備えよとしている。だが、夫婦で介護施設に入居された人は近所でも急増している。そうならないために健康寿命を伸ばすための運動を欠かさず続けたいとは思っているのだが・・・

老後資金のあてにしているのが退職金だろう。
その「あて」も極端に減額している。97年がピークだが、実はこの年の翌年に37年間務めた職場を退職した。当時55歳。経費の最もかかる年代での退職だった。何せ職場が廃止されるというので通常の退職金に特別加算金が付けられた。それに再就職先が県出資の社団法人だったので民間企業と看做されさらに数百万円加算された。

さて、この表では17年で1000万円以上も減額になった。これは気の毒に思う。


人生100年時代、ほんとに?と思うのだが、昭和36年に就職して感じたのは、50歳を回った人たちは姿が本当にお爺さんだった。現在は60歳でも50歳の人と変わらないくらい若々しい。寿命が延びるのが喜ばしいが、望みの綱が細くなりそうな雲行きで、それなりの備えはせねばなるまい。


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