2019年1月15日火曜日

日本丸がドックに入っていた

先月、横浜に行った時、「あれ、どうしたのかな?」と不思議に思ったことがあった。
あるべきところにあるものがなかったのである。
それが何故なのかようやく判明した。
あるべきものとは「日本丸」である。

ホテル10階から見た風景
 この写真を写した時に「何だかおかしい」と感じた。そしてその訳が分かった。ランドマークタワーの前に運河があるが、ここに日本丸が係留されている筈なのだ。その雄姿がないので違和感を覚えたのである。
いつもはこんな景色なのだ
そして2,3日前にある記事を見つけた。

まもなく船齢89歳を迎える国指定重要文化財「帆船日本丸」が、約20年ぶりにドック内の海水を抜いてドライドックにして、船体などの大規模改修を行う。排水後に、普段は見ることができない帆船日本丸の船底と第1号ドックの全容が姿をあらわす。この機会に市民を対象に「見学会」を開催する。

開催日時は2019年1月13日と14日の9時30分から16時。1回の見学会は各40人で、約50分の見学会を1日6回行う。ドックの中に入り石造りの第1号ドックと日本丸の船底を間近で見て、大規模改修事業の概要説明や、ドック内で帆船日本丸の見学などを行う。
帆船日本丸は、1930年に建造され、練習帆船として海洋人材の育成を支えてきた。1985年に、多くの都市からの誘致要請があった中で、横浜市に迎え、横浜港のシンボルとして市民や観光客に親しまれてきた。

船齢88年を越える帆船日本丸は、局所的に腐食や摩耗などが進んでおり、今後も横浜港のシンボルとして末永く保存し、未来に向けて青少年への海洋教育の普及、観光・MICEの振興に活用していくために11月から改修を行っている。

帆船日本丸が係留されている「旧横浜船渠株式会社第一号船渠(せんきょ)」は、1898年12月に完成。1899年から1982年までの83年間に数千隻の船の修理を行った。2000年12月に国の重要文化財に指定され、2007年11月には経済産業省の近代化産業遺産に認定されている。
工事は、20年ぶりにドック内の海水をすべて排水し、ドライドックの状態にして、老朽化している船体・船底の腐食部分の修繕をはじめ、木甲板の張替えやヤード・居室などの修繕を行う。事業費は約6億円。

 この記事を読んで、「そーか、運河じゃなくてドックだったのか」と気付いた。
そして、ドックから全ての水を排水して船底から丸見えの日本丸の姿を見た。

前部
後部
この写真は読売新聞の動画から切り取った。
スクリューは意外と小さいし、梶が結構大きいと感じた。
修理費6億円、永く保存するためにはこれくらいの金は惜しんではならないと思う。


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