2019年5月16日木曜日

北陸電力が粋な計らい

「赤ちゃんを運ぶ」と言われるコウノトリだが、兵庫県豊岡市にコウノトリの郷公園という所がある。6年ほど前にこの施設を見学したことがあるが、兵庫県ではコウノトリが絶えて何とか人工飼育ができないか研究を重ねて平成元年、人工飼育開始から25年目、ついにコウノトリのヒナが誕生した。

兵庫県立コウノトリの郷公園へ研修に
平成17年には野生復帰の第一歩となる試験放鳥がスタートし、平成23年現在でデータは古いが、野外には40羽以上のコウノトリが大空を舞っている。野生復帰の取り組みは着実にその歩みを進めている。

現在、コウノトリは九州から福井までに生息が確認されている。生存している全てのコウノトリに足環が取り付けられており、卵から孵った年月日や場所が記入されているという。このコウノトリの巣はとても高い場所にある。

高さ15mはある
この度、そのコウノトリが電柱のてっぺんに住んでしまったのである。あら、電気代が浮きそう♪ と言うてる場合じゃないが、電線も通っており危険なため撤去されるかと思いきや……電力会社の対応に称賛の声が集まっているという。

・北陸電力の対応
その電力会社とは北陸電力株式会社。富山県、石川県、福井県(一部を除く)、岐阜県の一部で電気を供給する会社である。2019年5月10日、北陸電力の公式Twitter(@rikudenOfficial)が、以下のような投稿を行っていた。

「コウノトリが北陸電力の電柱上に営巣を行いました。地元の皆さまからの要望もあり、停電防止及びコウノトリの感電防止のため配電系統の変更工事を実施しました。ヒナの誕生を期待し、今後も見守り対応を継続します」
なんと、コウノトリのために配電系統の変更工事を行ったという。

電線の電力を遮断措置したコウノトリの巣(福井県内)
この対応にネットでは以下のような声が上がっているんだって。
・ネットの声
「やさしいせかい」
「地元の皆さん、電力会社ありがとう」
「男前すぎる」
「無事にひながえったら良いですね」
「英断に拍手!」
もしカラスの巣だったら情け容赦しなかっただろう。しかし、北電は経費をものともせずコウノトリの巣を保護した。
良い話だねぇ。

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