2022年3月23日水曜日

3度目の対戦

星稜の天理戦は甲子園では今回が3度目の対戦だった。もう四十数年前になったが、76年夏は星稜のエース小松辰雄が4回に自ら同点本塁打を放ち、168球で完投勝ちした。お盆の休みを能登で過ごし、鶴来で昼食を食べていた際に実況中継していたのが思い出される。

その十数年後の92年春は星稜の林和成現監督が2番を打ち、4番松井秀喜らと出場。8回裏に天理の5番山本裕樹に3ランを許すなど、一挙5点を奪われ逆転負けした。
30年の時を経て昨日は天理にリベンジを果たした。92年センバツ準々決勝で1-5。林監督は、1年先輩の元ヤンキース松井秀喜らと2番遊撃で出場し、2回表に1点先制、8回裏に5失点した。「スコアボードを見て“同じ展開だな”と思った。くしくも(同じ)8回裏に失点して」という指揮官は、30年前と違う結末を喜んだという。

4回先取点!

9回同点とされ延長戦となった。
11回の攻撃前。星稜の林和成監督は冗談っぽく呼びかけた。「俺はタイブレークは嫌だぞ」
と。仕掛けたのは、同点の延長11回表2死一、三塁。一走の佐々木主将が塁を離れて、けん制を誘った。連動して三走津沢も動いたが、早すぎた。天理の一塁手川端が佐々木を見切って、津沢の挟殺を狙い、三塁に送球した。万事休すと思った瞬間、ボールは三塁手の頭上を越えた。勝ち越しの本塁を踏んだ津沢は「早く飛び出しすぎた。結果オーライでした」と言う。ボールがファウルゾーンに転がる間に佐々木も生還。決定的な2点を奪った。

11回表 勝ち越し!

マーガード投手の好投が光った

さて、今月いっぱいで林監督が引退されるという。去年のセンバツ時に2回戦で対戦した習志野がサイン盗みを働いていることを報道陣に“告発”。同校の小林監督のもとへ怒鳴り込み抗議していた。この一連の行動に対し、星稜には批判の声が殺到。学校の許可なく週刊誌にコメントしたこともあり、指導を自粛していた(させられた)。関係者によると、学内では林監督の更迭論も浮上したという。
しかし、「サイン盗みは悪」と言う林監督の考え方は全くもって正論なのだ。そもそも罰せられるべきはルールを破った“犯人”ではないのか。高校野球に詳しいジャーナリストの田尻賢誉氏は、「昨今の高校野球は強豪校が弱い学校のサインを盗み、ボロ勝ちして喜んでいるケースもある。林監督には正義感があり、誰かが声を上げないとサイン盗みがなくならないという思いがあったはず。せっかく世間がサイン盗みに関心を持ったというのに、声を上げた人だけが悪者になったら誰も正しいことを言えなくなります」と。そんな意見に、そうだ!と拍手したくなる。

何度もビデオを見直しても、習志野2塁ランナーがサインを盗み、頭に手を乗せバッターにサインを送っているのが明瞭に見ることが出来る。学校側の判断が厳しすぎるという思いを強くするのである。
再び復帰して甲子園で采配をふるって欲しいと願わずにはいられない。

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