2017年5月13日土曜日

人口減少を増加に転ずる秘策があった

50年後の日本の人口が8千万人台に減少するという。現在は1億3千万人余だが、40%ちかくも減少するのだ。
石川県では現在進行形であって能登の減少が著しい。もうすぐ限界集落に陥る地域が増えているが、それを補う特効薬は中々見つからない。

今日、何気なくテレビを見ていたら、人口8000人の過疎地の人口があることをしたら倍増したという夢みたいな番組を始めた。がっぱになって(金沢の方言)テレビを注視したのである。
島根県のある村に、ある施設を導入したことが人口倍増を呼び込んだという。

ある施設とは何か?
今まで聞いたことがない名称である。それは、社会復帰促進センターという。
その施設のお陰で雇用が増えた。雇用が増えたため今までなかったコンビニができた。村のまつりや小学校の運動会がとても賑やかになった。そして、そのコンビニが山間部の集落へ移動販売を始めて高齢者からとても喜ばれている。本当にいいことずくめなのだ。

さて、その社会復帰促進センターなるものの正体は何か。驚くことなかれ、何と刑務所なのである。
ただし、その運営方式が全く異なっているのである。
過剰収容の改善と経費削減を図るため、民間の知恵を生かして整備されているPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)方式という運営形態の刑務所なのである。

拘束や懲罰など公権力行使は官が担い、職業訓練や警備などは企業が担当する。初犯者が対象なので誘致する地域にとっても不安が少ない。
刑務官や事務官などは民間委託。だから雇用が生まれるのである。
職員数は国家公務員が200人、民間委託職員300人の構成比となっている。この施設で500人の職員とその家族が増え、それに2千人もの受刑者も増えた。それだけで4千人が増える計算になる。

従って、この施設は「地域の力」と「国の経験」と「民間のノウハウ」とが融合した「社会復帰支援コミュニティ」と謳われている。
刑務所の設備は従来のそれとは全く別物。受刑者の部屋はテレビ付きの素晴らしい個室なのだ。
この施設から出所した者の再犯率は一般のそれの1/4という。このような環境で職業訓練をした者は、社会に出てからも一生懸命まじめに働くのだろう。
であるからして、社会復帰促進センターと命名されたようである。

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