2013年2月7日木曜日

能登の世界農業遺産

ユネスコの無形文化遺産に「能登のあえのこと」がある。
12月5日に農家が「田の神様」を自宅にお招きするのだが、神様は盲目とされているため田から玄関まで手を携えてお入りいただき、一休み後にお風呂に案内するときも「そこは高くなっていますからあぶのうございます。」と声をかけるのである。
お風呂から上がられたら座敷にお通ししてお酒や馳走をふるまう。これを約2ヶ月後の2月9日に田にお帰りになるまで続けられることになる。
子供の頃、そんな仕草をしている親父の姿を見て、本当に神様がいるのか半信半疑だった。「とうちゃん、ほんとに神様おってが」と聞いたとき「見えないだけでほんとにおってがや」と。
ごく一般的に行われていた「あえのこと」は農民が出稼ぎ労働力として必要になった高度経済成長期から、その伝統行事もごく少ない農家に限られていた。
紫錦台中学同窓生の吉村保存会会長
平成20年、無形文化遺産の指定候補にあげられて、能登町国重地区住民が保存会を立ち上げ吉村さんが会長を担われることになった。定年退職でようやく帰郷がかない、伝統文化保存に注力できるように環境が整った。これからのご活躍を期待したい。
能登町にはこのほか「アマメハギ」という伝統行事がある。
職場が同じだった時もあった天野会長
この人とも、かつて能登線建設工事関係で職場が同じ時があった
小木工事区時代
このように知人が奥能登の伝統文化保存に尽力されている姿を新聞記事で見ることができ、まるで自分のように誇らしくさえ思えてくる。

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