2021年10月12日火曜日

山の幸みっけ!

 秋に入ったこの時期になると、アケビ取りに出かけた思い出が蘇ってくる。小学生の頃は友人と家から30分程の山に入り、それぞれがてんでに探し歩いた。大体、急斜面の枝がなくて細くて長い木に蔓がからまって手の届かない位置にアケビがぶら下がっているのを見つけると、木に飛びついて少しずつ実を引き寄せて収穫するのだが、ものにしたときの喜びは大きかった。

高校生の頃は自転車で戸室山の麓まで行って、山に入って急な崖の細い木に絡まった蔓を探した。一房に5,6個もついていると頬が緩んだ。ゼリー状の実を口に入れると甘みが口いっぱいに広がる。だが、実といっても口に入れれば99%が種なのだ。もぐもぐして種をプッと吹き出す。何ともいえない甘さが、食べたいという衝動を抑えられない。

こんな状態で実ったアケビは最高に旨い

二十数年前に家を新築した際にパーゴラを造った。パーゴラに沿わせる植物はアケビを選んだ。しかし、実は出来たが色や形、それに味は山の自然な物とは似て非なるものであった。それでも樹勢だけは半端なく、蔓が屋根まで登り隙間に潜り込む厄介物になってしまったので昨年9月に伐採した。伐採を終え、二つ折りのハシゴの天端に足を掛けようとした瞬間、腰掛けていたパーゴラが腐食のため持ち上がってバランスが崩れ、2m上から仰向けのまま地上に叩きつけられた。しばらく動くこと能わず。何とか痛みを堪えて形成外科に行って骨折等がないか調べて貰ったが、奇跡的に異状は無いと診断された。

アケビが繁茂しすぎた
先日、久しぶりに松寺のほがらか村に行ったのだが、野菜や果物が所狭しと陳列してある一角にそれはあった。4個で250円。山へ取りに行くことを思えば安い買い物!

久しぶりに独特の甘さが口いっぱいに広がった
このアケビで眠っていた昔の記憶が目覚めた。

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