2021年8月25日水曜日

金沢にある「世界に羽ばたく企業」

偶然に過ぎないのだが、昨日、グローバルニッチトップ企業という言葉を知った。興味があったので調べて見たら、独自の技術や製品をもち、既存産業のすきま(ニッチ)をつく市場で高いシェアと利益を確保し、国際市場の開拓に成功している企業という位置づけなのだ。

和製英語で、欧文表記Global Niche Topの頭文字をとってGNT企業などとよばれることもあるという。そして何と、金沢市を拠点とする研究開発型のニッチトップ企業があるというではないか。従業員51人、資本金65百万円。社名は明和工業(株)という。

経費がかさんだ大量の鶏糞の始末を利益を生む商品化に成功

農業用集じん装置の国内トップシェアを誇る、いわゆる「ニッチトップ企業」だ。穀物の貯蔵施設に装置を納めるうち、施設で大量に出るもみ殻を再利用できないかと打診され、試行錯誤の末、炭として再資源化する装置の開発に成功した。炭化したもみ殻は微細な穴で水分や肥料をため込むことができ、畑などの土壌改良に適していた。炭化技術の開発には「農業の中で資源を循環できるように」という先代社長の構想があった。

ケニアで装置の取り扱い方を現地人に説明
このほど世界進出の先駆けとしてケニアで、有機ごみを肥料にするバイオマス炭化装置の事業化を目指している。都市化で増えていくごみを資源に切り替えられ、軌道に乗れば他国での採用も期待できる。同社にとり初めての海外事業で、物流やサプライチェーン(調達網)の開拓は戸惑いの連続という。

沖縄の人口5万人ほどが暮らしている島がある。本土から遠く離れた場所のため、循環型社会のモデルを構築することは島の未来にとって重要だった。ここでは年間5万トンものサトウキビの搾りかす(バガス)が未利用あるいは焼却処分されていた。また、サトウキビの生産は盛んでありながらも、化学肥料の使いすぎにより土壌劣化が起き、生産性が低下しつつあった。この島では地元の大学と自治体、及び明和工業がパートナーを組んで炭化装置を用いたプロジェクトを実施。バガスから作った炭と酢液が有効にサトウキビの育成に利用できることを明らかにした。

この会社の伸びしろは無限大と見た。就職するならこんな会社がいいなぁ。

0 件のコメント: