2019年4月20日土曜日

清算事業団の売却予定地に編入しようとしたが

金沢駅西口に立つと50m道路始点右側に金沢パークビルが目立つ存在感を放っている。

オールガラス張りの金沢パークビル
このビルの右隣にJRバス金沢営業所がある。当然、そこは1等地だが、土地の殆どはバスの留置場となっていて、土地としては低効率で利用されていることになる。

面積は6,700㎡と広大
この土地を含め、一帯は旧国鉄が所有していたが、部内用の体育館や独身寮のほか宿舎が林立していた場所である。民営化によりJR西の所有地になったのだが、実は、この国鉄バス金沢営業所だった土地は、昭和60年に金鉄局に臨時に設置された「用地調査室」において、売却予定地に編入計画を進めていた。

自分は岐阜工事局から金鉄局用地調査室に派遣となって、約1年半ほど線引き業務を担当した。金鉄局管内全線を調査して清算事業団用地の特定作業を精力的に進めた。
当然、このバス営業所の土地は乙丸町地内の貨物ヤード敷地内に移転する案とした。
この線引き案を金鉄局と中部自動車局の幹部会議に付して承認を得る段階で、「待った」がかけられた。

乙丸地内移転案で、幹線道路からバスの進入出が極めて困難であると結論付けられて「ぽしゃってしまった」のである。

JR西バス金沢営業所
ところがである。甚だ不愉快な記事が新聞に掲載された。
JR西日本は金沢駅の西口(金沢港口)駅前の再開発を進めるため、グループの西日本ジェイアールバスの金沢営業所(金沢市)を2019年度までに移転する方針を固めた。JR西の来島達夫社長が22日、大阪市の本社で開いた記者会見で「北陸新幹線の開業後、にぎわいをみせる駅周辺の開発にとって大事なエリア」と述べ、移転に前向きな姿勢を示した。

西日本ジェイアールバス(大阪市)は5月15日、金沢市広岡3丁目にある金沢営業所を、同市乙丸町に移転して開設する敷地面積は1・5倍に拡大する。営業所の移転に合わせ、同日、金沢駅と地域医療機構金沢病院、城北市民運動公園を結ぶバスの新規路線も運行開始を予定する。 

あれほど固執していた道路の進入出はどうなってんだ!と怒りが込み上げる。

土地の権利を守るための方便だった。1等地の約7千㎡をそうやすやすと手放さないだろうことは理解できるのだが、実務担当者としては理由付けが面白くないのだ。
「何だ、やっぱり乙丸じゃんか!おもろない!」

だがもう34年前の出来事だもんなぁ。

このビルに負けない高機能ビルに生まれ変わるのをこの目で見たい!
日銀金沢支店もこの地に移転することが検討されているという。
どんな地域に変貌するのか楽しみにしよう。

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