2020年4月7日火曜日

トイレットペーパー心理学

新型コロナ感染の勢いが止まらない。いよいよ緊急事態宣言がやがて首相から発布される。石川県では45人、いよいよ能登にも影響が出てきた。感染者の親族が中学の教員だということで七尾市は急遽休校とした。金沢北部に居住する我々としては、感染者は発症判明するまで電車通勤だったのかマイカーなのかそれによっては不安が増大するのである。

都道府県別感染者数を見ると、石川県は何と上位の14番目となっているではないか。
急遽、小中学校の休校を今月末と決定されたが当然の措置であろう。
さて、トイレットペーパー騒ぎがようやく沈静化したのだが、コロナウイルスと無関係なトイレットペーパー買い占め騒動はなぜ起こったのかという記事を目にした。これは人間の心理学であり興味深い。

独り占め 凄い!

購買行動には精神を安定させる作用がある、と指摘するのは米放送局のCNBCだ。
また、BBCは豪グリフィス大学のデブラ・グレース教授による見解として、その体積が不安の引き金となったという説を紹介している。たとえば食品の缶詰が50缶ほど売れたところで、売り場に占める規模は知れているため、店内の見た目へのインパクトは限定的だ。
ところがトイレットペーパーが同じく50パックほど売り場から消えれば、棚に大きな空きができ、売り切れるのではないかという不安を呼び起こす。手に入れたいという群集心理が働き、買い溜めを加速してしま。というわけだ。

CNBCは英ケンブリッジ大学で社会心理学を教えるサンダー・バン・デル・リンデン助教授のコメントを紹介し、ストレス要因が買い占めを加速したと報じている。一般に人間はストレスにさらされると判断力が鈍くなり、他人の行動を単純に後追いするようになる。空の棚を目撃することで危機感が増し、ほかの消費者の後を追う形で買い増し行動に走るという図式だ。

このような行動の伝播は、スコッツマン紙も指摘している。商品が消えゆく棚を目にすると、心理学でFOMO症候群と呼ばれる状態を引き起こしやすい。これは機会を逃すことに対する不安(Fear Of Missing Out)を意味するもので、多くの人々が購入に走っているのを目にすると、自分だけが取り残されることに恐怖を感じるようになる。


昭和48年のオイルショックはこんなものではなかった。これにはそれぞれが人に言えない苦労をしているのだ。実家のおふくろが5年分くらい買い込んで物置に山積みしていたことを思い出す。いつまでたっても棚のスペースががら空きだとますます不安が増長して、ある日その棚に商品があると「ガバッと」買い込んでしまう。人間だからしょうがないことなのだ。

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