2019年9月6日金曜日

「里山まるごとホテル」の取り組みが世界的なデザイン賞受賞


穴水と輪島の中間点ほどに三井という町がある。かって七尾線が輪島まで営業していた時はこの地に三井駅があった。平成二年、名古屋支社に勤務していたが、ある事情で急遽金沢工事所に転勤になった。そこでの業務は輪島駅構内の更地化計画や三井駅宿舎の撤去整備計画等を担当していた。で、度々現地調査に三井方面に行った。

その三井地内で、小泉集落の観光施設「茅葺庵(かやぶきあん)三井の里」を拠点として地域を一つのホテルに見立てた計画「里山まるごとホテル」の取り組みが、ドイツの世界的なデザイン賞「レッド・ドット・アワード」を受賞した。計画を進める「百笑(ひゃくしょう)の暮らし」の山本亮代表(32)は「面白い仕組みを作っていけば海外でも評価されると分かった。世界から注目されるので一層頑張っていきたい」と喜びを語った。
 
 (上)受賞を喜ぶ山本亮さん(左)と江口克さん(下)受賞を記念して記念撮影をする百笑の暮らしの関係者や地元住民ら=いずれも輪島市三井町小泉の茅葺庵三井の里で
レッド・ドット・アワードは一九五五年に創設された世界三大デザイン賞の一つ。製品デザイン、デザインコンセプトなど三部門があり、里山まるごとホテルの計画はブランド&コミュニケーションデザイン部門で受賞した。応募総数は八千六百九十七点だった。

代表の山本亮さんは能登の人情や風景に惹かれ、何度か訪れているうちに移住してしまったという変わり種。
1987生まれ。東京出身。東京農業大学造園科学科卒。在学時にゼミで輪島市を訪れたことをきっかけに地域の方々と交流を深め、新鮮でおいしい食材やあたたかい人々、美しい田園風景など、輪島の豊かな暮らしに魅了される。「いつか輪島に移住したい」と頭の片隅で思い描きながら、大学卒業後はまちづくりコンサルタント会社に就職し、5年間勤務。

2014年に地域おこし協力隊に着任。任期満了後は「茅葺庵」の運営や地域資源を活用した地域づくりを行なっている。 

茅葺庵


農家民宿だけではなく、三井地区にある生活の手段としている施設や農作業を体験できるように各関係者の協力を取り付けた。


過疎化対策にはもってこいの人が山本さんなのである。
「地域おこし協力隊」の募集があることを知り、すぐに応募することに決めました。
当時は若者の移住に関する情報が少なかったので多少の不安はありましたが、協力隊の任期を満了したとしても30歳。チャレンジするなら今だと感じました。
生きた企画だからこそこの度の受賞であろう。地元の人の笑顔も素晴らしい。
きっと、繁盛間違いないだろう。

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