2019年7月29日月曜日

二日連続で男泣きした奥川投手

準決勝戦だった一昨日(27日)の星稜・鳳学園戦だが、鳳学園の活躍が素晴らしかった。
鳳学園浅井監督は、金沢で11度の甲子園出場経験があるベテラン監督。12年に鵬学園の監督になった。金沢時代から星稜としのぎを削ってきた。いつも特別な思いがある。
「(星稜は)今年のチームは全国で勝ち上がれる力がある。でも同じ石川県としては簡単には勝たせたくない。絶対に壁になってやろうと思った。そうしないと石川県のレベルが上がりませんから」。星稜にチャレンジャーの意地を刻む一戦だった。


小池田は石川・宇ノ気中3年時に、2番手投手として星稜の奥川恭伸、山瀬慎之助(ともに3年)のバッテリーとともに全国中学校軟式大会で日本一に輝いた。互いに準々決勝に勝利して、準決勝で星稜との対戦が実現したのだ。

3点を追う延長10回2死一塁。思い切りたたきつけ、動かない両足で走った。その気迫に「恐怖を感じた」と言う奥川が一塁に悪送球(安打と失策)すると一塁走者が生還。小池田は足をひきずって二塁まで到達し、交代を申し出た。最後まで食い下がった。

「体は限界。気持ちだけでした」。何度も足をつり、試合が中断した。2番中堅で出場し、5回途中からはマウンドへ。7回から奥川との投げ合いになった。石川県かほく市の宇ノ気中で一緒に全国制覇した仲間だ。奥川がエース、小池田が2番手。星稜・山瀬慎之助捕手(3年)と3人は仲がよかった。8回の対戦ですでに感極まり、山瀬に頭をポンポンとされ、必死に涙をこらえた。


まだ試合が終わっていないのに、ダッグアウトの小池田は号泣していた。宇ノ気中学で奥川や山瀬と全国制覇した仲だったという。涙の訳はきっと「敵味方だが仲間と全力を出し切って真剣勝負できた」ことだったのだろう。

そして昨日(28日)、夏の高校野球石川大会決勝は星稜が小松大谷に競り勝ち、2年連続の甲子園出場を決めた。


星稜は4回、エース奥川がバットで魅せた。3塁線を破るタイムリー2ベースヒット。1点を先制した。

しかしその裏、小松大谷の5番宮本が奥川のストレートをスタンドに叩き込み、ソロホームラン。すぐさま同点に追いついた。
星稜は6回に再びリードを奪うが、食らいつく小松大谷。8回裏に3番の山根が再びソロホームランで同点に…。

試合は一進一退の攻防が続いたまま9回へ。星稜は2アウト満塁のチャンスで、バッターはここまで不調が続いた1番の東海林。値千金の満塁ホームラン。粘る小松大谷を終盤で突き放します。
仲間の援護を得た星稜のエース奥川は9回裏、最速153キロの圧巻のピッチング。星稜が2年連続20回目となる夏の甲子園出場を果たした。


奥川は人目もはばからず泣きじゃくった。「負けて泣くな。勝って泣け」-。少年野球時代の教えだ。全力を尽くし切ったから涙があふれた。
「しびれる試合ばかりで、思うことがたくさんあった。みんなと優勝できてホッとしています。今まで頑張ってきてよかったなと思いました」

救援で71球投げた27日準決勝から連投。「少し体が重かった」。4回、6回と1点奪っても、ソロ2本で追いつかれた。本調子を取り戻したのは仲間の姿だった。2-2の9回、東海林航介外野手(3年)が満塁弾。不振にあえいだ男は、ベンチですでに泣いていた。 


「東海林をヒーローにしてやりたかった。自分の失点でこういう展開になったのに、みんながつないでくれた。ギアを上げました」
9回の先頭打者に、この日最速153キロ。3人締めでフィナーレを飾った。相手は14年、15年と互いに大逆転サヨナラ劇を演じた小松大谷。ミラクルの気配すらない炎の投球だった。 
「周囲から勝って当たり前という見方をされて、重圧があった」。スマホを開くたび甲子園での再会を誓い合ったライバル敗退の報が相次いだ。高校四天王の甲子園切符はただ1人。現チームは石川県悲願の全国制覇の期待も受ける。気持ちで負けないよう、決勝でベンチが指示したプランは「全球ストライクで勝負しろ」。勇気を振り絞って最後まで攻め抜いた。 
2日連続で県営球場で男泣きした!

体調を整えるため、食事は水で流し込んだ。兄圭崇さんが釣ってくるイカや魚の刺身が最高のごちそうだが、大会中は大好きな生ものを一切控えた。責任あるエースの姿だった。

前評判では今季ドラフトで1位指名が確実視されている奥川。
どういうわけか、ほかの高校が県代表になっても普段の実力が発揮できない場合が実に多いので不満を覚えるが、甲子園で星稜の黄色いユニホームの選手が出ると安心感がある。
花の舞台で持てる力を存分発揮して大活躍してもらいたいと願っている。

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