2018年10月15日月曜日

AIとかIoTという怪物がじわじわと

小生がパソコンを始めた頃は、WIN95がWIN98に移行する頃だった。平成10年前後である。その頃PCは係4人に1台くらいの割合でしか配備されていなかった。業務上、成果物の納品時期の関係でパソコンを継続して使用する必要があったので、ノートパソコンを自己負担で買いに行った。それから半年くらいすると2人に1台が配備され、1年後にはデスクトップ型PCが全員に配備された。重くて厚みのあるPCはすっかり姿が消えていた。

1人1台のPC配備となって、最も嘆かわしい現象に、課で働く人間のコミュニケーション不足が顕著になった。昼休みでもまったく変わらない。人と人との会話が途絶えてしまったのである。OBが職場に行ったら全ての人間がPCとにらめっこしており、PCの画面を覗いたら後ろの人間とメールでやり取りしていたという。PCが心と心の触れ合いを奪ってしまった。


さて、先日、「AI・IoT技術支援工房…金沢 県工業試験場に開設」という記事が掲載された。
AI(人工知能)やモノとインターネットをつなぐIoTの導入を支援する「いしかわAI・IoT技術支援工房」が金沢市鞍月の県工業試験場1階に開設され、9日に開所式が行われた。県は、人手不足が深刻な中小企業への技術面での支援拠点と位置付け、導入を後押しするという。
約60平方メートルの工房には、AIなどの導入による省力化や効率化をわかりやすく体験できるデモ機を4台設置。夜間に生産ラインが止まった場合などに異常をメールで瞬時に知らせる技術や、何パターンもの不良品の画像をAIに学習させることで検品の精度を高める技術などが紹介されている。 

デモ機でAIなどの技術が体験できる工房(金沢市鞍月で)
工房は、平日午前9時から午後5時まで開かれ、自由に見学してデモ機を体験することができる。
式典に出席した谷本知事は、「人手不足は深刻で、生産性向上は待ったなしだ。その救世主がAI、IoTで、導入意欲がある中小企業へのサポートは石川の勢いの持続につながる」と期待を込めた。

県は同日、東京大学の森川博之教授ら3人の専門家に、導入への技術的な助言をする「アドバイザー」を委嘱した。県工業試験場によると、昨年1月に開設したAIなどの導入に関する相談窓口には、今年9月末時点で450件に上る相談があり、昨年同期より3割ほど増えている。


1974年(昭和49年)に日本で初めてのパソコン(当時のマイコン)が発売されて以降、1995年のWindows95の登場、その後のITバブルを経てコンピュータは我々の日常生活に急速に浸透してきた。 一方、1984年に慶應義塾大学・東京工業大学・東京大学が接続されたのをきっかけに、1990年代後半にはブロードバンドによる常時接続も登場し、インターネットも普及していく事とななった。

そんな折、2000年当時の内閣総理大臣である森喜朗が、国会の所信表明演説でe-Japan構想について触れた際、”ITをイットと読み間違え”ITという用語が普及するきっかけとなったと言われている。

これら一連のITの発展・普及を称したIT革命という言葉は、2000年の新語・流行語大賞を受賞している。IoTとは通称”モノのインターネット”と呼ばれる技術で、今まではパソコンやスマートフォンでしか繋げなかったインターネットに「ありとあらゆるモノを繋いで便利にしてしまおう」という画期的な技術のことだ。 2014年ごろから急速な勢いで注目を集め、企業はもちろんの事、政府や国家までもが政策の一環として多額の予算を設けIoT社会の実現を目指している。
この絵はわかりやすい

累乗的増加の市場規模
冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどすでにIoT家電というジャンルも存在しているし、今までデジタルやITとは無縁だったアナログなモノにもIoT化の波は押し寄せている。

+IoTですべてのモノが繋がる?
実のところIoTで繋がるモノは無数にあるとも言えるという。それはなぜか?モノをIoT化する際にその役割を実現しているのは一円玉サイズほどの通信モジュールらしい。 この通信モジュールが搭載できれば事実上ありとあらゆる物がIoT化できるわけで、そういう意味では「世の中にあるほとんどのモノがインターネットに繋がる」というのが真の答えなのだという。

世の中の進歩についていきたいと思うのだが、数年後の自分の姿はどうなっているやら。

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