2019年8月24日土曜日

奥能登はイノシシの新天地?

この稿で何度か取り上げたことがあるが、今日の朝刊の写真を見てイノシシの多さに驚愕した。写真に写っているイノシシの数は8頭なのだが、写真を撮影した人によるとその数は何と13頭もいたという。

場所は穴水町のブドウ畑。幸いにしてブドウの木の根は荒らされていなかったというが、事前にその対策に取り組むという。
記事によると、イノシシは倍々ゲームのような増え方をしており、昨年度の穴水以北のイノシシ捕獲数は5356頭で前年度1502頭の3倍以上に急増している。

奥能登地方は余程イノシシの生育環境が適合しているということになる。人が近づいても逃げないのだという。最近のイノシシの増え方が異常なくらいだ。



専門家の意見があった。
直接農家をまわって驚いたことは、農家の人は、あまりにイノシシのことを知らないということでした。盲目的に危険と考えたり、イメージだけが先行している現状でした。これではダメだと思い、できることから指導しました。

例えば農家でイノシシ対策として張ってある網を止めるために、大きな石がおいてあったので、この石を取り除くように言いました。イノシシは起きている時に何をしているかというとほとんどの時間食べ物を探しているのです。そして、大きな石の下には虫やミミズなど好物がいることを知っています。大きな石を置いておくということは、イノシシをわざわざ呼ぶようなことをしているのです。農家の人々にイノシシが石を動かしているビデオを見せて、こういうところに石をおかないように指導しました。

また、よく電気柵や防護柵を試して効かなかったという人がいますが、だいたいの場合は設置の仕方が悪い場合が多いのです。几帳面の人は電気柵を均等にはります。でも畑では大きくへこんでいる場もあります。その場所には、多少位置をずらしてもいいので、入られないように大きな隙間をなくすようにはって下さい。また、トタン板で田畑を覆うときは、田畑の中が見えないように覆ってください。

イノシシはトタン板が厚いから田畑に侵入しないのではありません。目の前に何があるのか分からないので、侵入しないだけなのです。本当は、かなりの臆病者なのです。その他の取組みでは、耕作放棄地に牛を放牧して、草を食べてもらい田畑の見通しをよくして、イノシシを心理的に畑に近づきにくくさせる方法もあります。

イノシシに里の食べ物の味を覚えさせないような努力も必要です。イノシシはしつこさにかけては天下一品で、頭もいいですので、しっかりとした対策が必要です。

先日、白山市で豚コレラの陽性反応を示したイノシシがいたという。
石川県は陽性のイノシシがいなかっただけに、養豚関係者は戦々恐々となった。
能登町のピッグファーマーでは警戒心をあらわにして対策を講じるという。1頭でも発見されると何千頭もの豚を殺処分しなければならなくなるのである。

この地図は先日白山市の豚コレラ発見で変更を要する
吾々ができることといえば、もっともっとイノシシの肉をたべようということだろう。

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