2023年7月5日水曜日

御陣乗太鼓北岡事務局長物語

御陣乗太鼓で御馴染み、7月末開幕の名舟大祭(輪島市名舟町)まで1カ月を切った。祭りをけん引する御陣乗太鼓保存会では1月、24年にわたって事務局長を務めた北岡周治さん(65)が勇退。槌谷(つちや)博之さん(56)が新任として、伝統を守る気持ちを強くしているという。


この御陣乗太鼓だが、昭和46年に「新日本紀行」で放送された。主役は北岡周治さんのお父さんだった。この時、周治さんは確か14歳前後だったと思う。周治さんのお父さんは御陣乗太鼓の名高き名手だった。凄い形相の面を付け、筋骨隆々として太鼓を打つ姿は躍動感溢れ、打ち鳴らす音も見る者、聞く者を痺れさせたそのシーンは、今も目に焼き付いている。そしてまた、周治さんのお母さんが朝市で買い物をされており、その模様もカメラに収められていた。お父さんが出稼ぎに行く日、周治さんが淋しがっていたシーンも忘れ難い。

北岡周治さん

時は巡り、その周治さんも事務局長を引退されたという。長年保存会に貢献され、ご苦労様でした。

新事務局長 槌谷博之さん(左)と北岡周治さん

周治さんは太鼓打ちは勿論、本業は輪島塗の絵師で、数多くの素晴らしい作品が生まれている。


周治さんの息子さんも打ち手として活躍されているという。親子3代、実に素晴らしいことである。昭和49年、広島勤務時の里帰りで、名舟の集会所で実演を聞いて痺れた。

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