2017年2月13日月曜日

高齢社会なのに老人会が衰退する訳

国内の老人会組織そのものが消滅しているのだという。
高齢者が加速度的に増加している今日、何故なのか、それは不思議な現象のように思われる。
新規の加入者が全く無かったり脱退のため減少したり、組織そのものが無くなったりしているが、このことにより何が危惧され何が加入の魅力を妨げているのか考えてみたい。

ある隣町内の老人会長が私に「うちの老人会は解散することになった」と云われた。その理由は?と尋ねると、「私は長年会長をやってきたが、体力的に務まらなくなった。それで後継者をいろんな人に打診してみたが誰も引き受けてくれない。そのため、解散せざるを得ない」と答えられた。そして老人会は解散し、やがて十年を過ぎようとしている。

また、十年前に私の町内の老人会長が相談したいことがあるというので、どんなことか聞いたところ、「長年老人会長をやってきたが、家庭の事情これありで精神的に萎えてしまった。で、気力も失い会長もやめたい。が、後継者が見つからないので解散することになった」とおっしゃった。
「解散はたやすいが、一旦解散した後もう一度老人会を立ち上げることは非常に困難になる。副会長は何故引き受けてくれないのか」と聞いたところ、会長は絶対務まらないと、かたくなに会長の就任を拒んでいるという。
何でそう思うのかと副会長に聞いたところ、「会長のように、たくさんの文書作成は私にはできない」という。それなら全ての文書作成はほかの人にやってもらうことにするが、それでもダメ?」、「それなら引き受けてもいい」という経過を経て、今はその人の二代目の会長が頑張っておられる。

70歳半ばの人に「老人会に入って」とお願いしたところ、意外な言葉が返ってきた。「入ったら直ぐ役をやらされる。それが嫌で入りたくない」。・・・・・こんな理由もあるんだ!と知った。

団塊の世代も70歳となる。この人たちを無視した老人会は成り立っていかないだろう。
だが、この世代より上の人たちも「老人会とはかかわりたくない」という思いを持つ人が多い。なぜ、そう思うのか。
・組織に入ると束縛されてしまう
・何の得にもならん役はやりたくない
・えらそうにふるまっている人の中に入りたくない
・窮屈な思いを何でしなければならんのや・・・
と、こうなっている。

この4年間で町内に4件の孤独死が発生している。男性2人、女性2人。この人たちに共通点がある。それは他人とは接触したくないということだ。自分だけの世界が一番心地よいのだ。
だが人生の終末は孤独死であった。

先日、当町内のシニアクラブ(イメージチェンジのため、3年前に福寿会という名称を変更した)がおそがけの新年会を開催した。食事会が始まるまで客室で待機したが、その間、コミュニケーションの花が開いた。
食事会前の雑談のひととき
会長のあいさつ
飲み・食べ・しゃべる
 
会長は各テーブルを回って話題提供

笑顔は免疫力を強くする!
 
年の差は関係ない!

温泉にも入ったし”大満足”して帰ろう!

食事会も交流で大いに盛り上がった。広々とした野天風呂にも入った。
未加入の人たちに体験入会をして貰えば老人会のイメチェンとなって加入の気持ちが湧くと信じたい。
そして何よりももっと”ボランティア精神”を持ってもらいたいと願う。



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