2019年2月4日月曜日

安倍首相が施政方針演説で「春蘭の里」を取り上げ

農家民宿「都会の人には貴重」 観光庁長官、能登町「春蘭の里」視察というニュースに関心を持った。

観光庁の田端浩長官は2日、能登町の農家民宿群「春蘭(しゅんらん)の里」を訪れ、多田喜一郎事務局長や持木一茂町長らと懇談した。田端長官は外国人観光客の体験内容や修学旅行生誘致の動きに関して「都会暮らしの人にとって貴重な体験の場だ」と評価した。 
 
春蘭の里の取り組みについて説明を受ける田端長官(右)=能登町宮地
春蘭の里は、1月28日の通常国会初日、安倍晋三首相の施政方針演説で「50軒ほどの農家民宿には、直近で1万3千人を超える観光客が訪れた」と、観光立国の好事例として取り上げられた。 農家民宿の一つである多田さん方でいろりを囲んだ田端長官は、農家の収入向上や若者の働く場をつくりたいとの活動目的について説明を受け、「外国人にはどんな料理を出しているのですか」などと盛んに質問した。

平成8年に近隣の住民8人が集まって、「このまま人口が減り続ければ集落がなくなる。なんとかせんなんぞ」と 立ち上げたのが「春蘭の里実行委員会」。
当初は農産物の販売が中心だったが、素朴な里山の暮らしを体験できる企画に切り替え、 10年からグリーン・ツーリズムの拠点となる農家民宿を始めた。


グリーン・ツーリズムって何のことかというと、
田植えや稲刈り、野菜・山菜・キノコ採りなどの農業体験や、まき割りとそのまきを使った炊飯や風呂たき、炭焼き、ホタル観賞などいう。

囲炉裏を囲んで長老から農村生活の話を聞くことも人気がある
初めのうちは修学旅行がメインだったが、大学など教育機関の利用が増え、そこから海外に広がり、今ではヨーロッパやカナダ、イスラエル、中国、ネパールなどさまざまな国から来られるという。 特に、外国人にとって、里山の暮らしは彼らのイメージする日本の原風景そのもので、非常に魅力的なのだそうだ。 

外国人にも農家民宿が大人気
国際ネットの番組で世界中に紹介された。
平成23年に「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定され、イギリスのBBCが世界各地の草の根事業を紹介する「ワールドチャレンジ」で4位に選ばれた。 世界中から600件以上の応募があった中での入賞で、同番組は200以上の国と地域に配信され、春蘭の里が一躍、世界中に知られるきっかけとなった。新幹線が開通したことで石川県と首都圏はさらに近くなった。 外国からのゲストも歓迎するが、やはり都会に住む日本人、特に若い方にこそ、かつて日本中にあった里山の自然と、そこに根付く文化や暮らしを肌で感じてほしいと思っているという。 

春蘭の里の位置図
当地は実家から近いのだが、珠洲道路から枝道をしばらく走らなければならないため、そこには行ったことはない。だが、在所にも似たような集落が沢山ある。。しかし、23年前に異業種の面々7名で 「春蘭の里実行委員会」を結成し、「春蘭の里」の商標取得、春蘭の栽培圃場、ハウスを整 備した。過疎化を何とかストップさせたいと「都会へ出て行った若者が戻ってこられる仕事を作ろう」と決意したきっかけがここまで発展した。
今では11集落49軒の農家が民宿として、年間13000人が訪れているという。

2年ほど前に、台湾の若者が実行委員会に加わって奮闘しているニュースを見たのを思い出したが、その人は今も頑張っておられるのか気になった。

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