2018年11月5日月曜日

雪吊り作業

11月になると年賀はがきが発売され、決まって11月1日から兼六園の雪吊り作業が始まる。今年もあと2カ月しかないのだと、時の流れの速さが身に沁みる。
町内の家でも松には雪吊りを施すが、作業は12月に入ってからが一般的だろう。
兼六園では決まって11月1日に作業が開始される。もちろん10月には準備作業は行われる。

さて、兼六園の雪吊りに話を戻そう。

雪吊りの種類には「しぼり」「みき吊り」「りんご吊り」の3種類があるのだという。兼六園の名木、老樹には一番複雑な「りんご吊り」が施されるという。雪吊りが必要な樹木には、松や桜、ツツジ、アオキ、八つ手があり、特に松の木は常緑の葉であるため、雪の重みがひときわ加わることから最も念入りにされることになっている。


兼六園の雪吊り作業は先ず「唐崎松」から着手される。
園内随一の枝ぶりを誇る「唐崎松」(高さ約9メートル、幅約21メートル)では、高さ約16メートルの支柱に登った庭師が直径6ミリほどの「わら縄」を次々と投げ下ろし、円すい状に広げて固定する。松が大きな傘に覆われていくような様子を、観光客らが興味深そうに見守っている写真があった。作業は12月中旬まで続き、園内のツツジや桜など約800か所にも雪吊りが施される という。


名人技
唐崎松
・高さ9.0m、枝張り20.0m、幹周り2.6m
・芯柱    アテ丸太5本(最大高さ16.0m)
・藁縄(荒縄) 径6、8mmの縄を50~200本(/芯柱)使用  合計約800本。

雪吊り作業期間は11月1日~12月中旬の予定
なお、雪吊りの取り外しは、3月15日頃から約1週間で完了予定。

そして「唐崎松」を一番最後に取り外し、北陸の春を迎える。 
作業人数 は兼六園の庭師(5名)が中心となり、委託業者も含めて、延べ人数約500人で作業を実施。 

琵琶湖の松の名所唐崎から種子を取り寄せたとある
園内雪吊りの種類と本数等
・りんご吊り(唐崎松、巣籠り松ほか)  54 本
・幹吊り (根上松、播州松ほか)     60 本
・その他 (ツツジほか)         700 箇所

使用材料
・ワラ縄: 径6、8m/mの2種類使用 総重量4,000㎏ 
・芯柱 : アテ丸太、真竹

北陸の雪は湿度が高いため水分が多くそれだけ重い雪となる。20年前に網走から札幌に向かう電車の中で雪景色を見た。新雪の中を100km/hの速度で走る電車は、もうもうと雪煙を上げた。雪が凄い勢いで舞い上がる。乾燥しきった粒子の細かい雪だった。
金沢では年に1,2度くらい、零度を下回る気温があって、地吹雪となって雪が舞い上がる時があるにはある。


幾何学模様の外観にうっすらと雪化粧した姿が魅了してやまない。

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