2,3日前、町会の配布物が配られた。「町会だより」のほか、「当面の行事予定」と「町会長の候補者募集について」があった。
当町会の年度は新年から年末までの1年間なので、来月には町会長の候補者が決まっていなければならない。
現町会長は6年間務めたから、何が何でも今年限りで退任するという決意が強く滲んだ文書になっていた。
就任時に「2年や3年では町会長として「やった」という成果は見えない。最低6年間はやらんとだめだ」と元町会長から強く云われ、今日までそれなりにやってきた。それに最近2回も入院して体力的にも限界である・・・・という趣旨の文書になっていた。
「私の後釜が決まった。〇〇さんと話がついた」と2年前には喜色満面で話していたが、それが実現不可になったという。理由はと尋ねると、「奥さんが首を縦に振らないから」だという。町会長が直接奥さんを説得できるかにかかっている。
副会長を担った人にも適任者と思われる人がいるのだが、昨年から体調不調でお願いするのは困難な状況であるという。
校下内に23の町会がある。うちの町会以外は、任期2年、輪番制が殆どである。1年限りとする町会も複数あるのだ。
誰もやりたがらないのが町会長である。その業務は余りにも広範囲。数ある行事をこなし、町内清掃やごみ処理の指揮を取り、福祉活動をはじめ、防災活動等々をこなさなければならない。うまくいって当たり前、そうでない場合はコテンパンにとっちめられるのが町会長という仕事である。
現町会長は見事にそれらを当然のように処理した。盆踊り大会の寄付集めには他の人ではとても不可能な100社以上の協賛を仰いだ。
そんな実績を積んだ町会長なので、簡単にやってみようかと手を挙げる人は見つからないと思う。現町会長が「この人」と見極め、同意を貰うまでしぶとく日参するしか方法はないだろう。
お助け隊という金沢市内に初めてとなる組織を立ち上げ、高齢者から感謝の言葉が途切れないという。町会長を退任した後にも仕事はしてもらわなければならない人が現町会長なのである。6年間、本当にご苦労さまでした。
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