2018年3月30日金曜日

子どもに戻った3枚の写真

昨日は子供の時代に、脳裏に焼き付いているある場面を彷彿させる3枚の写真を眼にした。
1枚目は東京・昭和館というところで写真展が行われている作品の一部なのだが、GHQの職員が写した1700枚の写真の一つに、進駐軍のジープを子供たちが追っかけている写真である。この写真の撮影場所が不明なのだそうだ。
チョコをねだる子供たち
この写真を見て、チョコレートを貰いたくて一生懸命にジープを追っかけた自分の姿と重なった。当時、私は小学校に上がる前くらいだったから、スピードのあるジープを追っかけるといってもほんの10mくらいだったのだろうが、それでも必死に追いかけた。

進駐軍の兵士が4,5人乗っていた。2,3カ月に1回くらいの頻度で、輪島の駐屯地から村の富豪の所へやって来た。確か1,2度はチョコにありつけたように思う。「こんな美味いもんがあるんだ!」と感激したものである。
そんな情景を写した写真もあった
もう1枚の写真は「発動機」である。

ヤンマーか井関か
弾み車の横にあるベルトかけでベルトを精米機や脱穀機にかけて作業をしていた。この発動機を運搬して各農家を回っていた業者がいた。そんな作業をエンジン掛けから作業が完全に終わるまで飽きもせずジッと見ていた。重々しいエンジン音が面白かった。

そしてもう1枚。それは日本の写真でなく、かつ、昔の写真でなく現時点の写真である。
トラックの写真なのだが、何と「煙を吐くトラック」なのである。


場所は北朝鮮。燃料が木炭なのだという。規制強化でガソリンがないのだろう。
進駐軍のジープを追っかけていた頃、バスやトラック、それにタクシー(昔はハイヤーと称した)は、薪を燃料にしていたので釜が付けてあった。バスの車掌は長い鉄筋棒を持って釜の蓋を開けて中を突っついていた。そのあと薪を投入し手で風車を回して風を送った。この風車を廻すのが面白くて、トラックの運転手に頼んで風車を廻した。かなり負荷があったが、速く廻すと釜が赤くなるほど火力が強くなった。

年齢は5歳から6歳、時代は昭和23年、24年の出来事だった。
もう70年も前の話であった。

0 件のコメント: