昨日は航空石川が明徳義塾と対戦し、9回裏、原田が劇的逆転3ランをかっ飛ばして勝利した。
そのシーンは正に血沸き肉躍る思いをさせてくれた。前打者がホアボールで出塁した時、中村監督が原田に、「バントするか?」と聞いたという。原田は、「打ちます」と躊躇することなく答えたという。中村監督は、バントはうちの野球ではないと考えていたといい、一応、原田に聞いてみたのだという。ある新聞は、監督と選手この信頼関係がチームを強くしていると書いた。
原田曰く、「ホアボールの次は必ずストライクを取りに来る、インコーナーを諦めさせ、バッターボックスのラインぎりぎりに立って好球必打の体制を採って構えた」という。
バッターボックスに立った原田 |
フルスイング 左中間スタンドにサヨナラ3ランホームラン |
期待に応えた原田のホームランに喜色満面の中村監督 |
小生は対戦相手の明徳義塾にはこれまで好感を持つことはなかった。それは今から28年前にまで遡らなければならない。1992年8月16日に阪神甲子園球場で行われた第74回全国高等学校野球選手権大会2回戦の明徳義塾高校(高知)対星稜高校(石川)戦において、明徳義塾が、星稜の4番打者・松井秀喜を5打席連続して敬遠する作戦を敢行し、この試合で松井が一度もバットを振ることないまま星稜が敗退した出来事は忘れられない。
監督就任2年目の馬渕史郎監督の采配であったが、ルール違反ではないものの、高校生の野球らしくないと批判が巻き起こった。余りの反響の大きさに、馬渕監督は学校側に辞意を表明したが、あなたは間違ったことはしていないと監督続投を依頼されたのだという。
現在62歳、大したものである。その監督が差配する明徳義塾を航空石川が破ったのである。
あゝ、痛快なり!
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