2021年4月12日月曜日

怖ろしい国・行きたくない国になったアメリカ

去年の2月頃だったと思うのだが、コロナがヨーロッパ各地で感染が広まっていった際に、パリで日本人が経営するレストランが打ち壊しにあった。そして貼り紙に「ここから直ぐに立ち去れ」と大きく書かれた。ヨーロッパの人間にすれば、中国人や日本人のアジア系は皆同じ人種に見える。コロナ蔓延の元凶がアジアからという報道で、現地の人間はアジア系の店舗が憎くて堪らなかったのだろう。ここ数週間、ニューヨーク市ではアジア系の人々に対する攻撃が数多く報告されている。


3月29日(現地時間)には、65歳のアジア系女性がニューヨーク市の歩道で怒鳴られ、暴力を受けた。警察が公表した防犯カメラの映像は、高級マンションのドアマン2人が見つめる中、ブランドン・エリオット容疑者(38)が女性を路上に蹴り倒し、その頭を何度も踏みつける様子を捉えていた。エリオット容疑者が立ち去ると、ドアマンは女性をそのままにしてマンションのドアを閉めた。通行人や他の人は「あっしには関わりないことでござんす」の呈である。

あの花田虎上もニューヨークのレストランで「この野郎」という扱いを受けたという。
黒人に対する警官の暴力は過激である。が、ヘイトクライムは黒人やヒスパニック系の加害者が多い。これには長い歴史がそうさせているという。自分たちはどれだけあがいても貧困から脱せないが、アジア系の人間は所得が高く生活水準もハイレベルな者が多いため、妬み心がヘイトクライムに結びつくのだという。

この米国籍を有する日系人も被害にあった

例えば1992年のロス暴動では、怒りが頂点に達したアフリカ系市民が、韓国系の店舗を集中的に襲撃した。その理由は、アジア系に対する被害者意識と憎悪である(前年には、韓国系アメリカ人の店のオーナーが15歳の黒人少女を射殺する事件も起きている)。黒人層は今も昔も不遇をかこっているのに、あいつらはわれわれのコミュニティの周辺に住み着き、富を抜き取ることで成り上がるずるい連中だ・・・と。

アメリカファーストを国是としたトランプの号令が、ヘイトクライム応援コールとなったというのは考えすぎか? 最も行きたくない国になったアメリカである。

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