2021年4月19日月曜日

能登の千畳敷と言えば・・・

能登の千畳敷と言えば外浦と内浦に2箇所あるのだが、内浦の千畳敷の方が眺望に優れスケールも大きい。能登町真脇地内の断崖に面した海岸線に沿って県道があり、およそ500mに亘り千畳敷が広がっている。

ポケットパークも整備された
この道路は単車に乗って何往復もした場所である。昭和36年7月に能登線建設工事の関係で市ノ瀬という九十九湾の畔にあった事務所に勤務することになり、宇出津駅から松波駅までの軌道敷設が開始されたので、千畳敷のある道路を行き来したのである。

海水が透き通っていて実にきれい

実はこの沿道だが、苦い思い出がある場所でもある。それは初めての冬のボーナスを貰って宇出津で背広を購入して柳田の実家に戻った帰り道、背広の箱を単車の荷台にくくりつけた。午後10時頃家を出発し市ノ瀬の寮に向かった。そして、11時頃に到着したのだが荷台にあるはずの背広の箱がないことに気づいた。どこかに落としたのである。直ぐUターンして探しに向かった。

小木の町並みを過ぎ長くて狭いトンネンルを過ぎても見当たらなかった。ひょっとしたら誰かが拾ってもう帰ってこないかも・・・と不安がよぎった。当時は既製服といえども高価だった。
ボーナス3万円弱、そのうちの大半が背広代に消えたのである。ますます不安が高まり千畳敷あたりにさしかかった時、道路のど真ん中に箱があった!幸いにして1時間ばかり、車はおろか人も通らなかったことになる。千畳敷はほろ苦い思い出が付きまとう場所でもある。

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