2019年12月20日金曜日

あなたなら地域の中でどう生きるか

現在の町に移住してきて22年経った。家を新築して引っ越ししてきたのだが、家の周りの空き地があっという間に住宅が建ち並んだ。バブルの余韻がまだ残っている時代だった。1年後、家の並び順で班長をすることになった。ま、何もわからないが少しでも早く町内のことがわかればいいと思い引き受けた。班長の仕事は町内会費の集金がメインで毎月各家に行って集金する仕事は専ら女房殿の仕事だった。今では無くなったが交通保険料金も集金業務の一つだった。

吾が輩は名古屋へ単身赴任中で毎週金帰月来の生活。翌年、勤務箇所本体が廃止解体することになり、運輸省が見えないところで根回ししてくれて県の関係機関に転職したので、永年不自由した別居生活が解消することになった。

年数回開かれる班長会議に初めて出席したのだが、驚いたことに怒声が飛び交い紛糾したのだ。なんちゅう町会だと呆れた。紛糾原因は町会長が1年で町会長を辞めるので次の町会長の選出方法を巡ってもめていたのだ。次の回もまた次も何の結論も出なかった。

1月が総会と決まっている。町会長が何を思ったのか、いきなり吾が輩に議長をやって貰いたいと懇願されたのである。議長の経験は組合関係で何度かあったが、町会の総会は出席したこともなかったので、「お断りします」と返答したら、「何も心配はいらない。毎回1時間前後で終わる」といわれ、なら引き受けましょうとなった。

総会では次期町会長が決まらないのに、町会長は今季限りで退任すると強弁したので、意見百出、しまいには議長が町会長をやれとむちゃくちゃな意見が出て紛糾が続いた。
総会以降、こんな町会とは関わりたくないと行事には一切参加しなかった。

ところが紛糾した町会長の次に選出された町会長の元で、副会長の割り当てが当班に回ってきたので、どうせやるなら若い内にやろうと女房殿と意見が一致したので副会長をすることになった。任期1年だが、町会長権限でもう1年延長となった。

2年の任期満了でもう何もせんぞと意思決定し1年経過。12月も押し迫ったある日、突然役員数名が家に来て次期町会長を引き受けてもらいたいという。何度も家に来るので絶対やりませんと突き放した。
翌日、町会長から電話で「ちょっと話があるから自宅までご足労願いたい」と。

家に入るといきなり「関係書類は段ボールに整理して入れてある。」と切り出されたので「いやいや、そんな話は聞いていない」と云ったら、「俺ももう70で体調も良くない。何とか引き受けて貰いたい」と、当方の意思は無視する強攻策に出られた。
奥さんと死別され十余年、子どもはなく一人くらし・・・、そんな話を聞いていたら不憫に思う気持ちが湧いてつい「わかりました」と引き受けてしまった。

そんなことがあったあれから14年たった。その町会長が亡くなられてやがて3年・・・・。



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