2018年7月19日木曜日

5時間かけ120人を救助した男性に絶賛の声

連日の猛暑、未曽有の大水害に遭遇した各地の被災地では、未だ行方不明の住民の救助活動や土石に埋まった家などの片づけ作業が懸命に繰り広げられている。余りにも広範囲に及ぶため、ボランティアが全く入らない地区も多々あるという。
各TV局では連日復旧作業状況等を放映しているが、特に注目した取材があった。

〇水上バイクで120人を救助

西日本豪雨で甚大な浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備(まび)町で、多くの住民が取り残される中、「どげんかしたらないかん」と、水上バイクで約15時間にわたり、約120人を救助した町出身の若者がいる。「町のヒーローじゃ」。救助された住民たちから命の恩人として感謝されている。

屋根で救助を待つ住民
「おかんが真備の家に取り残されとる。どうにか助けてもらえませんかね?」
7日昼前、岡山県総社(そうじゃ)市の建設業、内藤翔一さん(29)は、同じ真備町出身の後輩で岡山市に住む上森圭祐さん(25)から電話で頼まれた。
地元の浸水被害に、内藤さんは「なんかできんか」と思っていた矢先だった。趣味で水上バイクに乗ることがあり、免許も持っている。総社市の自宅から真備町はほど近い。
「すぐ行っちゃるわ」
水上バイクを友人から借りて、出発した。
昼過ぎ、泥水は民家の2階ほどまで上がり、水かさは依然として少しずつ増していた。木やタイヤなど様々なものが流れ、油の臭いが鼻を突いた。ヘリの音が響く中、ベランダや屋根の上に避難している人々から救助を求める声が、数メートルおきに聞こえた。


「助けて」「こっち回って!」
「次行くけ、待っとって」と伝え、最初に上森さんの母親を救出した。
取り残されている人々の多くが高齢者。自力でバイクに乗ることができず、抱きかかえる必要がある。途中から地元の後輩にも手伝ってもらった。助け出した人々は、高台にある森泉寺まで運んだ。


近くの岩田忠義(ただよし)さん(73)夫婦も内藤さんたちのバイクに助けられた。軒下まで水が迫り、夫婦で屋根の上に避難した。昼過ぎに119番や110番で救助を頼んだが、助けは来なかった。ヘリが近くを飛ぶ度にタオルを巻いたさおを振って助けを求めた。
数時間すると「ブーン」と鈍い音が響いた。「もしかして、やっと助けが来たのか」。近づいてきたのは水上バイク。内藤さんから「子どもを先に運ばせてな。絶対戻るけん、絶対間に合うけん、頑張って」と励まされ、ほっとした。

しばらくして、約束通り内藤さんは来た。バイクに乗りながら「じいちゃん、命がけで助けたんじゃけ、長生きしてよ。絶対で」と肩をたたかれた。
うれしくて、涙が出た。
「内藤さんは、町のヒーロー。命の恩人じゃ」

暗いニュースが多い中、素晴らしい行動力のある男性の話題に心が和んだ。

〇軽4運転の高齢男性があわや水没
軽4が流されてきた。中には高齢の男性がハンドルを握ってはいるが、恐怖で固まってしまってどう行動すべきか判断力が皆無となっている状態だった。
そこへ男性が近づいて行って、「窓を開けて!」と叫んだ。全部開け切らない状態だったが、窓から出るよう促してその男性も引っ張り出した。その直後、軽4は水没した。

たまたま取材中の出来事だった
〇屋根に馬が救助を待つ!
写真を見て目を疑った。何と馬が屋根の上に避難して救助を待っているのである。これは写真のみで、その後の救助結果は不明である。

馬だけいるのが不思議な気がする
今日も今朝から暑い。被災地の皆さんのご苦労を思い浮かべ、健康に過ごせる1日であることを祈ります。


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