2024年10月8日火曜日

サザエ、アワビ等の実態調査

能登半島地震で舳倉島も大きな被害が出た。海女さんたちは舳倉島周辺や七ツ島周辺での漁は、漁港施設の被害の影響で出漁は見合わせているという。
中日新聞の記者が調査船に乗船し取材した。

7~9月がサザエやアワビの漁獲シーズンだが、今年は能登半島地震による輪島港の隆起被害などで、漁は再開できなかった。「海は生きがい」と話す海女たちは、獲物を採りに潜れる日を待ち望んでいるという。
被災した漁業者の操業再開に向けて支援する国の「漁場復旧対策支援事業」の一環で、輪島市の海女たちは春以降、漁場の潜水調査を十数回重ねた。
海女たちの主な漁場は、輪島港北方約20キロの七ツ島と、北方約50キロの舳倉島で、この日は七ツ島を目指した。

実態調査は七ツ島で実施された

七ツ島は名の通り七つの無人島からなる。今回はそのうち、「赤島」付近で調査したという。周辺で30分間、ウニとサザエを採る。船上で個数を数え、規則に従い20個分のサイズを計測。その後、1回目と30メートル以上離れた場所で2回目の潜水をする。

七ツ島で実態調査

「サザエ全然いない」。海に潜った海女たちは口々にぼやく。ただ、サザエやアワビの減少は地震後に始まったことではないという。海女の浜谷美恵さん(43)は「このへんには元々おらん。10年くらい前から、磯焼けなどで年々減っている」と話した。
周辺で30分間、ウニとサザエを採る。船上で個数を数え、規則に従い20個分のサイズを計測。その後、1回目と30メートル以上離れた場所で2回目の潜水をする。

サイズ、重さ、個数などを計測中

9月以降は、土砂崩れが海に流入した本土側の海中調査や、元々毎年実施していたウニの駆除事業などで食いつないでいる。海女歴約30年の門木さんは「海女の仕事は生きがい。若いときは嫌だったこともあるけど、海に入れなくて改めて『好きだな』って」と思いを口にする。「来年の夏こそは漁がしたい」

舳倉島の復旧を急ぎ、海女さんたちの本来業務ができるようにしてあげることが1日も早くなるよう行政の援助を期待したい。

0 件のコメント: