金沢駅から大阪方面、青森方面、東京方面と多くの特急列車が走っていた頃、思い出すのは駅弁やアンコロを売っていた情景がある。発車ベルが鳴っているのに窓から身を乗り出して弁当を買っていた客もあった。間に合うのかひやひやしながら見守っていたことが目に浮かぶ。
そんな情景を捉えた写真展が金沢駅で開催中だという。鉄道開業150年記念事業の一環。その写真の中にアンコロ売りのシーンがあった。
あの頃の普通電車にしろ急行や特急電車にしても、窓は自由に開閉できた。今では開閉なしの窓になってしまった。それ故、弁当はホームの売店でしか買えなくなって久しい。そういえば昭和35年秋、大阪へ就職試験受験のために夜行列車に乗ったことを思い出した。まだ、北陸トンネルが開通していなかったので、杉津あたりはスイッチバックだった。北陸トンネルは1年後に開通した。アンコロ売りは、遠い時代になった昭和の思い出である。
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