2022年11月17日木曜日

「よばれ」という文化

愛知県の知多半島周辺で発酵食品製造に関わる人たちが、祭りの際などに自宅に招かれて食事を楽しむ能登の伝統文化「よばれ」を体験する催しが十五日、能登町の松波酒造であったという。知多半島と能登半島で、ともに伝統の食文化に関わる関係者が交流を深めた。
発酵食品を研究し、多くの著書がある「発酵デザイナー」の小倉ヒラクさん(39)が、自身もよばれを体験してみたいと、以前から親交のある同酒造若女将(おかみ)の金七聖子さん(46)と企画。小倉さんが発酵文化の振興活動に協力している縁から、知多半島周辺の酒造業者やみそ業者を呼び、二つの半島が交流することから「ハントー×ハントー」と名付けて開催した。地元住民も加え十八人が参加した。

知多半島と能登半島の仲間たちが能登で「よばれ」体験

参加者は金七さんから酒蔵を案内された後、蔵前に立てたテントで同酒造の銘柄「大江山」やアカモクの入ったかす汁、ブリのかぶら寿(ず)しなど、発酵食品を中心に能登の食文化を楽しんだ。沢田酒造(愛知県常滑市)の沢田英敏副社長(46)は「能登の食には抜群に幅の広さがある。魚も違うものが多い」と驚き、「よばれの風習には、日本の原風景の中の美しさが感じられる」と話した。

実家でも、まつりになると親戚や大勢の来客と一緒に、二階の座敷で大宴会が開かれたものだった。キリコの人足に頼まれた人たちも何人か混じっていた。子供たちも「イ」というのだが、それぞれの祭りの日に友達の家の「よばれ」に行ったものだった。したがって、宴会の人数は多くなるし、時間もバラバラだから深夜に及ぶ。
そんな文化が今も行われている。

黒川にこんな大規模な「よばれ」があるとは!

9月2,3日は能登町黒川の夏祭り。ある人のブログから引用すると、里山では、過疎高齢化、伝統・文化の継承、地域資産の維持、そしてコミュニティの再生など、多くの課題を抱えている。
一方で都市においては、豊かな自然や人と人のつながり、新鮮で安全な食材、そして仕事以外での社会的貢献などを要望する都会人が増えている。
このような双方の課題を解決するのが「里山ヨバレ」なのだそうだ。
田植え、稲刈りを中心とした里山体験と、夜の交流会ヨバレで、都会人と能登人が楽しく語らい、酒を交わしているという。
さらには、都会人を能登式で祝う「里山結婚式」や「里山誕生会」、能登人を都市でもてなす「東京ヨバレ」なども行われているようだ。

宇出津のまつりでも戸をあけ放って「さぁさ、どなたでもどうぞ」と。すごい文化である。

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