2020年1月16日木曜日

南極観測隊員30人のうち3人が金工大卒なのだ

南極観測隊員30人の内、3人が工大卒業生だという。それだけでも凄いことなのだが、その中の一人が2回日目の観測隊員で、かつ、金沢の企業に勤務していたのを退職して自分の願望であった南極観測隊員に加わったという奇特な人がいることを知った。


南極で活動中の第61次南極観測隊には、研究者や官庁職員、民間企業の社員など、さまざまな経験を持つ隊員がいる。環境保全を担当する佐藤貴一さん(42)は、氷の大地に立つのは2度目。産業用機械のエンジニアとして勤めていた金沢市の企業を退職して参加した。その胸にあるのは「後悔したくない」という思いだった。

「もう一度、南極に行きたい」。2018年9月の夜、出張先のビジネスホテルの部屋で仕事をしていたとき。そんな気持ちがあふれ、隊員を公募する国立極地研究所のウェブサイトを見詰めていた。
初めて南極を訪れたのは12~14年。昭和基地の発電機制御を担当し、越冬を経験した。そんな経験からもう一度南極に行きたいという気持ちが強くなって「応募」することを決断した経緯がある。

第61次南極観測隊の環境保全担当として越冬する佐藤貴一さん=昭和基地で、共同
南極観測隊が悪天候に阻まれ、やむなく南極の地に置き去りにしてきた十五匹のカラフト犬の生への闘いと、観測隊員たちの姿を描いた映画「南極物語」は、昭和58年に上映されたのだが、オーロラの美しさ、樺太犬との再会シーンに感動と涙が滲んだ覚えがある。

前回に隊員として南極に赴いた経験が、ネットで「隊員公募」という記事を見ていてもたってもおれなくなって応募に踏み切った。そんな情熱家の佐藤さんは、きっと素晴らしい功績を残せる人に違いは無いだろう。
昭和基地
金工大の広報誌に次のような記事があった。
第61次南極地域観測隊では越冬隊30名のうち3名が金沢工業大学卒業生となりました。当卒業生3名が11月14日(木)に母校・金沢工業大学を訪問し、13時より大澤敏学長に出発前の挨拶と報告を行いました。

第61次南極地域観測隊 越冬隊は11月27日(水)に日本を出発し、オーストラリアで南極観測船「しらせ」に乗船、昭和基地へ向かいます。昭和基地到着は1月上旬を予定しています。昭和基地には約1年と2ヶ月間滞在し、2021年2月に昭和基地を出発。3月中旬~下旬に帰国の予定です。

3名は以下のとおりです。
山本貴士氏(47) 宙空圏観測担当、1996年3月電子工学科卒業
佐藤貴一氏(42) 環境保全担当、2002年3月電気工学科卒業
真鍋仁志氏(30) 機械(発電機制御盤)担当、2015年3月大学院工学研究科 電気電子工学専攻博士前期課程修了
壮行会
3人のご活躍を祈ろう。



0 件のコメント: