2021年9月6日月曜日

最大の感動は66才の女性のマラソン完走だった

数々の感動をもらったパラリンピックの幕が閉じた。車いすバスケットの決勝戦は手に汗握る激闘だった。リオで金メダルが一つも無かったパラ大会だが、今回は13個!東京だから頑張ろうと辛い練習に耐えてきた成果だろう。

大健闘した車いすバスケット アメリカに惜敗し銀メダル

昨日の女子マラソンは道下選手が金メダル。二人の伴走者も素晴らしかった。日本選手が3人出場し5位入賞の藤井選手、そして日本選手団最年長の西島美保子(66)が8位だった。

浅草寺前は大混雑

金メダルに輝いた道下美里選手
リオ銀メダルで世界記録保持者の道下選手は、30km付近でトップに立つと、その後もガイドランナーとの息の合った走りでリードを広げ、トップでフィニッシュした。

西島選手はリオ大会にも出場したベテラン。自分と一回り年下でフルマラソン出場は尊敬しかない。しかし、何度も立ち止まっては、けいれんする足を伸ばしたという。国立競技場の入り口のフェンスにもたれて休息したもんね。リオデジャネイロ大会は脱水症状で棄権した悔しさを胸に、西島は「どうしてもたどり着きたかった。その思いで必死で走ってきた」と42・195キロを走り抜いた。

今にも倒れそうだったが完走したのだ
視野がぼやける弱視障害で、景色や人物をはっきりと認識することはできない。それでも、国立競技場に戻ってきた際に関係者からわき起こった拍手、ぼんやりと見えたフィニッシュラインが疲労困憊(こんぱい)だった西島の背中を押した。執念の完走を果たし、笑顔をみせた。

鍛え上げられた肉体からは年齢を感じさせない。「5年越し」の目標を達成し「つらい練習もあったが、克服しながら頑張ってきた」。次なる目標を問われた西島は「ふふふ」と笑って答えた。「パラリンピックはこれで最後。今度は、楽しみながらいろいろな所を走りたいですね」。40代半ばで始めたというマラソン。まだ、立ち止まらない。そうか、パリは出ないんだね。いやはや感動の連続!脱帽の連続!

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