2020年7月8日水曜日

2ヶ月遅れの揚浜式塩造り


小学低学年の頃だから昭和26年前後になるが、夏になると3歳上の姉と近所の友達が歩いて12km先の曽々木海岸まで海水浴にでかけた。出発はまだ薄暗い時間、幼い身にとっては12kmはとても遠く感じた。岩倉小学校を通り過ぎ、上時国家あたりまで来ると海が見えもう少しだと元気が湧いた。
窓岩が見えてくるともうすぐだ。現在の窓岩付近は公園になって整備されているが、当時は塩田とみすぼらしい藁葺き小屋が数軒並んでいた。

先日、「揚げ浜式 塩作り始まる 塩田村 2カ月遅れ」という記事があったので、往事のことを思いだした。

珠洲市清水町の奥能登塩田村で、四百年以上の歴史を持つ「揚げ浜式」の塩作りが本格化している。今年は新型コロナウイルスの影響で約二カ月遅れの作業開始となった。製塩責任者「浜士(はまじ)」の登谷良一さん(72)は「コロナ対策をしながら、伝統の塩作りを守っていきたい」と話している。
シニアクラブ旅行会で登谷さんから汐汲みについて説明を聞いた
桶の担ぎ方体験の指導中
揚げ浜式の塩作りは、海水をおけで砂の上に均等にまき、天日干ししてから砂を木枠に集め、その上から海水を注いでできる塩分濃度の高い「かん水」を釜でたきあげる。例年は四月中旬から作業を始めるが、感染防止のために同施設が五月末まで営業を休止していた。一日から準備を進め、中旬に作業を始められる態勢が整った。

今年は二カ所の塩田で十月中旬までに十二トンを目標に塩を製造する。
 奥能登塩田村での作業開始に伴い、同所での塩作り体験も七月一日から始める予定。9月30日までで、前日までの予約が必要。

この塩田村の直ぐ隣に角花家の塩田がある。この塩田は何代も続いている老舗的な存在なのである。あの「まれ」のロケ地にもなったところなのだ。
角花家の塩田
この小屋のすぐ後ろは岩場となっており、汐汲み場が作られている。
プールのような汐汲み場
この汐汲み場の40年前には娘達の遊泳場に使わせて貰った。娘が中学生になると、沖合の岩場で素潜りしてサザエを捕るまでになった。大学を卒業して就職し友達が大勢できたのだが、潜ってサザエ捕りができると話しても信じて貰えなかったとぼやいていた。
兄弟夫婦とその子供たちの総勢15人もここで海水浴に来るようになって、それぞれが浮き輪を持ってサザエ捕りをした。大きな網の袋が一杯になったが、今では住民以外は捕獲禁止の看板が立てられた。
一度だけだが、アワビの小さいのを捕ったこともあった。いろいろ思い出すなぁ・・・

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