県内で熊出没のニュースは少ないが、富山以北の各県では今年になって急激中となっている。
去る9月14日夜、福島県喜多方市の住宅で、窓から屋内に入り込もうとしたクマに住民の男性がそうぐうした。男性は窓を閉めて必死に侵入を阻止できたものの、屋外で飼われていた犬がクマに襲われ、命を落とすという痛ましい被害が発生したという。
人が多く集まる街中でもクマの出没が相次いでいるという。介護施設にもクマが侵入し、窓ガラスや各部屋を壊して施設内を徘徊。幸いけが人は出なかったが、「窓の外に突然クマが現れ、突進してきた」「5分ほど中を荒らした」と職員が語るほど、クマの行動範囲が広がっている。
| こんな町中でも平気に歩き回る |
知床国立公園でも、観光客や登山者が不用意にクマへ接近したことで命に関わる事故が発生している。8月には羅臼岳で登山者がクマに襲われ死亡。観光客による「待ち伏せ行為」(車中でクマを待って観察・撮影する)がクマの人馴れを進行させ、人身被害のリスクが増していると専門家も警鐘を鳴らしている。
9月、宮城県富谷市の住宅地で男性が突然クマに背後から襲われけがを負う事件も発生。まさに全国各地でクマの被害が現実の脅威となっている。
なぜクマが相次いで人里へ?――専門家が指摘する「異常出没」の原因
クマの出没が増えている根本的な要因は何かブナの実・ドングリ類の「大凶作」
クマの出没が増えている根本的な要因は何かブナの実・ドングリ類の「大凶作」
今年は、クマの主要な秋のエサであるブナの実やドングリが、5年ぶりに「大凶作」となった。これはクマにとって生き延びるための主食が極端に不足する状況を意味する。林野庁や各都道府県の調査によると、北海道から東北、北関東まで広範囲でブナの実の不作が確認され、これがクマの異常な里山・市街地への出没を引き起こしているという。
少子高齢化・里山管理不足による人と自然の「クマ距離」縮小
少子高齢化や過疎化により、里山の手入れや集落周辺の管理が行き届かなくなっている。人が使っていた農地や山道が荒廃し、クマのすみかや通り道と人家が接近しやすくなったり。さらに農業従事者の減少で、作物残さや果樹・生ゴミなど、クマを誘引する要素も増えている。
少子高齢化や過疎化により、里山の手入れや集落周辺の管理が行き届かなくなっている。人が使っていた農地や山道が荒廃し、クマのすみかや通り道と人家が接近しやすくなったり。さらに農業従事者の減少で、作物残さや果樹・生ゴミなど、クマを誘引する要素も増えている。
クマ個体数の回復と生息域の拡大
近年、ツキノワグマをはじめとするクマ類の生息数は順調に回復しており、特に東北~北陸・中部地域では生息域が拡大している。生態系保護の成果でもあるが、エサの凶作が重なると、食糧を求めて市街地や住宅地に出没する事態に直結する。
気候変動の影響
近年の異常気象や長梅雨・高温傾向も、広葉樹の実付き不良や山中の餌場への影響を及ぼしているとみられる。
近年の異常気象や長梅雨・高温傾向も、広葉樹の実付き不良や山中の餌場への影響を及ぼしているとみられる。
地元すぐ近くの森本地区で住宅に入り込み、長時間居座っていたというニュースもあった。
熊も人間慣れしてますます市中闊歩するようになるだろう。
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