昨日はあばれ祭り最終日だった。激しい動きで神輿が巡行する様子から、石川県では「あばれ祭」として知られ、奥能登一ともいわれる奇祭である。
神輿を担ぐことが出来るのは、選ばれし男のみ。午後8時。御旅所で始まったのは、「あばれ神輿」の責任者が担ぎ手たちにタスキを渡す伝統の儀式。タスキの数は42本で、持っていない人は神輿に触ることもできない。責任者が全員にタスキを渡すとは限らない。瞬時に見極め、選抜しているのである。準備や心構えが十分ではないと判断された若者は参加を許されない厳しい掟があるという。午後9時。いよいよ神輿が動き出す。
クライマックスは梶川に投げ込み橋脚にぶつけて徹底的に壊す |
“あばれ”は神様をもてなすため 男たちは神輿を壊すのである。あばれ祭は、約350年前にこの地で猛威をふるった厄病を鎮めるために行ったのが始まりで、無病息災とまちの繁栄を願う八坂神社の祭りである。ご祭神は荒ぶる神と知られる「スサノオノミコト」。地元では「祭りでは荒ぶれば荒ぶれるほど神様が喜ぶ」という伝承が残っている。担ぎ手たちが荒々しく神輿を壊そうとするのは「神様へのもてなしの形」なのだ。
海に投げ込んだ |
そして火に投げ込んだ |
今まさに梶川に投げ入れた |
かくしてボロボロになった神輿は八坂神社に向かう。ここでも再び焚火に投げ込まれ担ぎ手たちは疲れ果てへとへとになって神社本殿に収める。ほとんどの担ぎ手たちは感極まって泣く!
4年ぶりに本来の祭りをやり遂げた関係者の皆様、お疲れさまでした。
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