ＳＰの目はどこに向いていたか

昨日正午前にスマホ画面にニュースが流れた。「何っ！ほんとか」と驚き、すぐＴＶに向きを変えた。視聴者が写した動画が何回も何回も流された。安倍元総理が演説を始めたとき、道路を挟んだ後方に一人の男が映っていた。距離的には安倍さんから15ｍくらいの距離だという。肩掛けバッグのようなものを担いでいた。周囲の目は全員安倍元総理に向けられていた。男は誰に咎められることなく、演説を聴いて拍手していた。

こんな近い位置にチャンスを伺っていた

今から思えばの話しだが、この時にＳＰが職質していたら未然に防ぐことができたように思う。肩から担いでいる黒い筒状の物がどうしてＳＰの目にとまらなかったのだろう。

演説が始まって2分後、安倍元総理の直ぐ後方で爆音と同時に煙が登った、と思ったらパンという音と共に仰向けに倒れた。道路を横断して背後の至近距離から撃った。

犯人確保でも命は奪われた

もう何十年も前の話だが、海部さんと同級生だったという人の葬儀に参列したことがあった。総理を退任して十数年は経っていたと思うのだが、海部さんが参列された葬儀会場にはＳＰの目が光っていた記憶がある。東警察署の副所長だった人の話を聞いたことがある。小泉総理だったときのＳＰを務めたという。ドイツまで同行された時のエピソードも聞いた。ＳＰは常に緊張の連続だったという言葉が耳に残っている。

昨日の出来事はＳＰの活躍の出番があったのにと悔しい気持ちが湧いてくるなぁ。