老後の三大不安として「健康」「お金」「孤独」だが、最も深刻なのが「孤独」だろう。
関心のある趣味のグループに入るとか、自分が先頭に立ってグループ作りするとか、人と人のつながりを持つことが大切である。
怖いのが5人に1人がなるという認知症である。これは凄い確率なのだ。随分前の話になるが、毎月来ていただいている寺の住職に、「おふくろの認知症が進んで困っている」と話たら、「いやいや、本人は何にも困っていない。本人は一切の煩悩から解放されて幸せなんです」と云われたことがあった。そうか、なるほどなぁ、そういう考えをすれば、いらだった心が幾分鎮まった覚えがある。
近年では、雑誌やテレビ、ネット記事で「キレやすい老人」「暴走老人」「高齢クレーマー」などのタイトルをよく見かけるほど、一部の高齢者の問題行動が取り上げられている。今回のコロナ禍でもしばしば報じられているところである。これはおそらく孤独が引き金になっていると考えられる。最近では、「暴言・暴力を許しません」と張り紙をした病院や老人介護施設も増えているという。
他山の石として心せねばと思う。
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