明治村に初代の帝国ホテルがある。そのロビーには石材が多用されているのだが、メインは大谷石が用いられている。そのホテルによって大谷石が脚光を浴びて一世を風靡し、
最盛期には土木・建築材料として需要が膨大な量になった。だが、現代建築物には殆ど使用されなくなった。平成26年に、ある研修旅行でその石切場である地下を見学したことがあった。この空間は幅・高さ・奥行きが想像を絶するスケールで見学者を圧倒した。
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空間の広さといい、佇まいは宮殿の内部を彷彿させる |
もう15年前に遡るのだが、九十九湾の一角にも石切場の跡を利用した素晴らしい洞窟風呂に入ったことがある。ホテルからエレベーターで降りると洞窟風呂に通じる地下通路となっていた。
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地下通路 |
これは石切場ではなく通路として掘り進めたものだろう。そしてうたい文句の洞窟風呂に入った。お湯は温泉ではなく深層水を涌かしたものだが、ここは石切場そのものなのだ。
コンクリートに変わる前は石が建設材料のメインだった。小木特産の小木石は他にも石切場が複数箇所にある。
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幻想的な照明 |
この風呂の外に陶器製の釜が鎮座している。もちろん浴用である。
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定員は1名か |
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ホテルには釣り桟橋が整備され釣り客に大好評である |
このホテルから20kmほど北に進むと珠洲市だが、そこにも石切場があり現在も石の需要は旺盛である。どの家庭にも必ずあった七輪の石である「珪藻土」である。これは石とはいえ土、極めて採取が容易なのだ。
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これは岩石ではなく固く締まった土 |
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このノミで切り込みを入れ、ぽっこり切り出す |
この採取場には行ったことはないが、TVで何度も見たことがあった。
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排水が良くないが天井崩落の恐れは全くないので支保工は不要 |
大谷石採石場や洞窟風呂は誰でも行くことは可能、一度ご高覧の程を。
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