2019年5月30日木曜日

川崎事件は8050問題の顕在化

やり場のない憤りが収まらない。小学生18人、外務省職員1人が変質者に襲われた事件である。十数分間で19人も死傷させたという。そして犯人は自殺。
一昨日から今朝までのTV各局は同時間帯に競ってこの事件について報じている。



ニュースの記事では、川崎殺傷、新品の包丁で襲撃か 空き箱押収、購入先や時期捜査
川崎市多摩区で私立カリタス小の児童ら19人が殺傷された事件で、自殺した岩崎隆一容疑者(51)の自宅の家宅捜索で、神奈川県警が包丁の空き箱4個を押収したことが30日、県警への取材で分かった。現場で見つかった包丁4本のものとみられ、県警は岩崎容疑者が箱から出した新品の包丁を襲撃に使った可能性があるとみて、購入先や時期を調べている。

犯人岩崎隆一が自殺したことで、動機が何なのか捜査が困難になるが、80代の伯父伯母と同居していて「引きこもり」だったという。小学生時代に両親が離婚したので、祖父の取り計らいで伯父伯母に預けられた。犯人と同級生だった人のインタビューでは、普段おとなしかったが突然切れることがあって、鉛筆を力いっぱい同級生の手に突き刺して芯が残る傷を与えたこともあったという。


なぜカリタス小学校をターゲットにしたかについて、同居していた従兄二人がカリタス小学校に通学していて、自分は公立小学校だったという。この差別感をずっと抱いていて、引きこもりの清算にカリタス小襲撃を思い立って憂さ晴らししたと考えられる。

以前このブログで8050問題を取り上げたことがあったが、犯人は正に8050問題の当事者の一人だった。伯父伯母と会話なしの生活。小遣い銭や食事も作ってやっていたという典型的なパターンである。
厄介者がいなくなったので伯父伯母は内心ホッとされていることだろう。

中学生の頃の写真しかないのだろうが、写真を見る限り凶悪事件を引き起こす人相ではない。しかし見かけによらず、鬱屈した人生の清算で殺傷事件を選択した犯人に罵詈雑言を浴びせたい気持ちだがもうこの世にいない。なおさら腹立たしい。
当分の間、この怒りは収まらないだろう。


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