2019年4月4日木曜日

81歳女子高生の卒業式

81歳の女性が通学していた高校の卒業式があったという。自分よりも5歳年上のお祖母ちゃんである。やはり事情があって高校進学を諦め中学卒業してすぐ働き始めたという。
4人兄弟の長女で病弱な両親を助け、兄弟3人を高校に通わせた。
姉として、家族のためにそうするのが当然とした考えだった。

81歳“青春”楽しんだ3年間 諦めた学業への思いかなえ…高校卒業 [大分県] 
このタイトルが自分の心に響いた
西日本新聞社 2019/03/12 17:17

大分市の通信制高校「府内高校」の卒業式が6日あり、44人が巣立った。その中に、81歳の濱住律子さん=同市判田台=の姿があった。家計を助けるため諦めた学業への思いを70代になり実現。孫のようなクラスメートと“青春”を楽しんだ3年間だった。

卒業式
日田市出身。体の弱い両親を助けようと、中学卒業後、すぐ働き始めた。4人きょうだいの長女で、下3人は高校に通わせた。「いつか私も」との願いはあったが、家計の柱として仕事は辞められなかった
結婚後は、転勤の多い夫とともに大分、熊本両県を巡った。2人の子宝に恵まれ、子育てと家事に追われた。孫の育児も手伝い一段落した60歳頃、激しいめまいや耳鳴りなどが現れる「メニエール病」に襲われた。症状が落ち着くまで約10年。やっと自由な時間を得たとき、思い浮かんだのが高校進学だった

2015年末、長女の裕子さん(56)に初めて思いを打ち明けた。「母が高校に行きたがっているのはうすうす感じていた」。裕子さんが、インターネットで府内高校を見つけた。問い合わせると年齢制限はなく、16年4月、78歳で念願の高校生になった

入学したのは週1日登校するコース。自習が欠かせず、難しい問題は裕子さんに助けてもらって学んだ。特に歴史が好きになった。「新聞やテレビでは学べないことばかり。視野が広がった。人生いつでも勉強は大切ですね」。家では正座で勉強し、膝を悪くしたこともある。

毎週水曜日の登校日は10代のクラスメートと弁当を食べ、体育の授業もともに受けた。入学当初は軽いストレッチだったが、最後は学校近くのジョギングやシャトルランもこなした。授業中、女子生徒が「お金持ちと結婚したい」と言うと、濱住さんは「それじゃ駄目。よく働く人と結婚しないと」。教科書には載っていない人生の先輩の言葉は重みがあった。級友の小川翼さん(19)は「いつも僕たちのお手本になってくれて、尊敬しています」。

3年間、思い出すのは楽しいことやうれしいことばかり。卒業後は市立図書館で勉強を、近所の施設で運動を続けるつもりだ。「年は取るけれど、心は若々しさを持ち続けていたいから」

ご卒業おめでとうございます
5歳年下の自分なのだが、最近は集中力がなくなったとそう思うこの頃である。この人は78歳のときに長年の夢だった高校に入学したという。強い向学心で一念奮起してあこがれの高校進学を果たしたこの人と比べると、実に情けない自分がここにいる。

先だって、町会のアンケート調査入力作業を依頼されて取り組んだのだが、20分もすれば続ける気力が萎え、視力も落ちた。
いやはや81歳の卒業生には感服するばかり。


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