稚内から宗谷岬に向かうバスの中で、「宗谷岬の近くの村は裕福な人ばかり、仲間同士で札幌へ飲みに行って帰りはタクシーで帰る」という話を聞いた。どうしてそんなに裕福なのか特に深く関心は持つことはなかった。宗谷岬を観光して昼食はその猿払村というところにあるホテルのレストランで「ホタテづくし」と銘打った料理を食べた。ここはホタテ貝の名産地とは聞いていた。
旅行を終え写真を整理していた時、猿払村の漁師たちが370km離れた札幌に行って、帰りはタクシーだというバスガイドの話が妙に気にかかった。で、なんでそんなに裕福なのか調べてみた。
youtubeの動画もあった |
高収入というと大企業の社員や公務員らを想像しがちだが、実は農林水産業に従事する人も負けてはいない。
2017年総務省発表の資料より全国1741市区町村の所得を算出したデータがある。 それによると、2017年のトップも例年通り、東京都港区。
相変わらずの強さを今年も維持しており、平均所得は何と1115万円。
昨年とほぼ同様の4万円アップとなったが、日本で唯一平均所得が1000万円を超えている。
そして第2位もまた、東京都千代田区で、平均所得は約940万円。
この2つのワンツーコンビはおそらく来年以降も続いていきそうである。
そして、今年の注目は3位の北海道猿払村。
今年もホタテ漁が豊漁でついにランキング3位にまで登り詰めている。
北海道の田舎町が平均所得813万円を稼ぎ出している事は驚きでしかないが、来年も今年以上の豊漁が続くのであれば、もしかすると2位の千代田区を凌駕する結果となるかもしれないのである。
東京周辺が上位を占める中で、意外な自治体が食い込んでいる。猿払村(さるふつむら・北海道)は813万円で3位。北海道北部のオホーツク海に面し、人口は2700人(6月時点)。
水揚げ量が市町村の中で全国一のホタテ漁のおかげだ。村には“ホタテ御殿”が立ち並び、ベンツなどの高級車が走る。村の漁業関係者はこう明かす。
ホタテ漁 |
「海が荒れて水揚げが全国的に少なくなると、1キロあたりの単価が跳ね上がる。猿払村は水揚げが安定しているので単価が上がると、年収が1千万円を超える人は珍しくない。3千万円を超える人もいる」
移住したいと思う人もいるだろうが、ホタテ漁ができるのは漁業協同組合員に限られるという。
「新たに参加できるのは、いま従事している親の息子、もしくは、娘と結婚した娘婿に限られる。後継者は2人まで。これは乱獲を防ぐためです」(漁業関係者)
ホタテ料理の昼食をしたホテル |
ホタテづくし |
順位表で66位から194位まで北海道北部の町が300万円以上の収入となっている。
やはりホタテ漁は極めて高収入のある水産業なのだ。羨ましくもあると同時に、日本のてっぺんが元気なのに安心した。
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